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8月20日、大野事件判決の日、福島に集まりましょう!

2008/08/04

現場から情報発信を続ける名古屋医療センター産婦人科の野村麻実さん

 医療崩壊が加速する日本で起きた象徴的な出来事、それが福島県立大野病院の産科医逮捕でした。この事件直後から、産科の医療崩壊を阻止しようと、懸命の試みを続けている、名古屋医療センター産婦人科の野村麻実さんから先日、メールをいただきました。

 「本田先生、いつもお世話になっております。8月20日に予定されていたシンポジウムの内容が、ようやく形になってきました。申し訳ないのですが、先生の影響力は絶大ですので、ブログでの紹介をお願いしても宜しいでしょうか。よろしくお願いいたします」と書かれていました。

 私は、講演会や超党派議連のシンポジウムで野村さんと何度かお会いしていますが、産科の激務をこなしながら、現場から一生懸命、情報発信に努めている野村さんを、心から尊敬しています。野村さんの活動にぜひ協力したいので、ここで紹介させていただきます。

 メールには、以下のようなお知らせ内容が書かれていました。

 2006年2月18日に福島・大野病院の産婦人科医が癒着胎盤による母体死亡で逮捕されてから、約2年半の歳月が過ぎました。まるで殺人者のように手錠を掛けられて連行される画像がテレビで放映されたのも、もう昔のことのようです。

 しかし、この事件の及ぼした社会的影響は大きく、一人医長問題の見直しと集約化、萎縮医療による二次医療機関の実質一次医療機関化、産婦人科医の不安、離脱などが起こり、地域や基幹病院産婦人科が次々となくなりました。また問題は産婦人科のみではありません。侵襲的治療・検査にかかわる外科・内科分野や、一刻一秒を争う救急分野でも同様のことが社会問題化しています。

 8月20日、ついに大野事件の判決が出ます。

 2年半にわたった刑事裁判によって、誰が、何を得ることができたのでしょうか?事件によって提起された、様々な問題点は解決できたのでしょうか?

 多くの時間と人的労力をかけたこの裁判の求刑は、懲役よりも軽い禁固1年と医師法21条違反の10万円。そして、どのような結果が出たとしても、控訴するかどうかを決定する権限は検察にあります。ご遺族にとっても、かかわった医療関係者にも、苦しみの連続だったのではないでしょうか。そして市民も、地域医療の崩壊に苦しんできたはずです。

 逮捕に始まる一連の騒動によって、かろうじて保たれていた地域産科医療は既に全国的に崩壊の真っただ中にいます。

 大野事件とはなんだったのか。あの逮捕劇はなんだったのか。あなたの街でもすぐに起こることかもしれません。医療関係者の方々も、忙しい日々の医療から手を離して、いま一度、福島の地で、医療事故刑事裁判とはなにか、いま地域の医療崩壊はどうなっているのか、行政や市民の方々と共に真剣に考えてみませんか?

 ご参加をお待ちしております。

           名古屋医療センター 産婦人科 野村麻実

【シンポジウムのお知らせ】
大野事件の判決の日、福島に集まりましょう!

日時:2008年8月20日 

福島県地方裁判所 開廷10:00
シンポジウム(会場は福島グリーンパレス)13:00~15:00

 福島グリーンパレス  http://www.fukushimagp.com/
 〒960-8068 福島市大田町13番53号(福島駅西口より徒歩2分)
 TEL 024-533-1171 FAX 024-533-1198

参加のお申し込み:
 お名前とご所属を、oono.obs@gmail.comまでメールでお送りください

参加費:1000円

ホームページ:http://oono-obs.umin.jp/

著者プロフィール

本田宏(済生会栗橋病院院長補佐)●ほんだ ひろし氏。1979年弘前大卒後、同大学第1外科。東京女子医大腎臓病総合医療センター外科を経て、89年済生会栗橋病院(埼玉県)外科部長、01年同院副院長。11年7月より現職。

連載の紹介

本田宏の「勤務医よ、闘え!」
深刻化する医師不足、疲弊する勤務医、増大する医療ニーズ—。医療の現場をよく知らない人々が医療政策を決めていいのか?医療再建のため、最前線の勤務医自らが考え、声を上げていく上での情報共有の場を作ります。

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