日経メディカルのロゴ画像

「責めるべきは目の前の医師ではなく他にある…」

2007/12/28

放送直後のスタジオ風景。向って右から2番目が私。

 NHK長崎放送局が12月21日夜の生放送で企画した番組「長崎のこれから、長崎の医療 あなたは安心できますか?」に出演してきました。

 「1857年(安政4年)11月12日に勝海舟、榎本武揚らが学んでいた海軍伝習所の医官であったオランダ海軍軍医ポンペ・ファン・メールデルフォールトが、長崎奉行所西役所(現長崎県庁)において日本人に医学の講義を開始しました。これが医学部のはじまりです」と長崎大学医学部ホームページ(こちら)にあるように、長崎は日本の医学史の中でさん然と輝く医学部を擁する地です。その長崎大医学部では現在、150周年記念事業が行われています。

 そのような歴史的背景もあって、「平成14年医師・歯科医師・薬剤師調査」によれば、長崎県の人口10万人当たり医師数は、全国平均206.1人に対して248.6人という高水準を保っています。しかし、全国各地で医師不足が大問題になっている現在、長崎も例外ではありません。中山間地や多くの離島を抱える地理的事情もあって、医療提供体制に大きな問題を抱えているのです。日本の医療史に特筆される長崎大学医学部のお膝元でさえ、医療崩壊が大問題となっていました。

 放送は1週間前に発生した佐世保の銃乱射事件の特番が急きょ組まれた関係で、予定より短縮されましたが、19時55分から1時間にわたって生放送されました。出演者は城西大学経営学部准教授の伊関友伸さん、平戸市民病院院長の押淵徹さん、野母地区連合自治会長の峰一志さん、長崎大学小児科教授の森内浩幸さん、そして行政側から長崎県病院事業管理者の矢野右人さん、そして私です。

 番組は荒井匡アナウンサーの「地域医療が大きな転換期に来ている。その中で安心して医療を受けられるのか」という言葉で開始されました。そして、まずは視聴者のファックスとメールによる意見を山本美穂キャスターが紹介する形で進められました。その後、出演者たちが前半は医師の集約化とその影響について、後半は総合医育成の現状とそれが将来医師不足に効果をもたらすのかについて、話し合われました。

著者プロフィール

本田宏(済生会栗橋病院院長補佐)●ほんだ ひろし氏。1979年弘前大卒後、同大学第1外科。東京女子医大腎臓病総合医療センター外科を経て、89年済生会栗橋病院(埼玉県)外科部長、01年同院副院長。11年7月より現職。

連載の紹介

本田宏の「勤務医よ、闘え!」
深刻化する医師不足、疲弊する勤務医、増大する医療ニーズ—。医療の現場をよく知らない人々が医療政策を決めていいのか?医療再建のため、最前線の勤務医自らが考え、声を上げていく上での情報共有の場を作ります。

この記事を読んでいる人におすすめ