
熱気に包まれたパネルディスカッション
去る10月17日から仙台で第60回日本胸部外科学会(会長は東北大学教授の田林晄一氏)のパネルディスカッション「チーム医療―その方向性と課題」に参加してきました。これまでにも、2007.7.5「処方せんは医者には書かせない」などで、医師をサポートする職種の人員を増やすべきだと主張してきましたが、今回のパネルディスカッションで再び強く感じましたので、報告したいと思います。
このパネルディスカッションの司会は高本眞一氏(東京大学心臓外科)と土屋了介氏(国立がんセンター中央病院)でした。
まず基調講演として、医師をサポートする職種Physician assistant(PA)の団体であるAmerican Academy of Physician AssistantsのMarie-Michele Leger氏が、米国の現状を報告しました。米国では医師の監督下に医療行為を行う医療職として1967年に3人のPAが誕生して以来、現在では7万人を超えるPAが米国全土で活躍中のようです。外科のみでなく内科、小児科、家庭医部門にもPAが存在し、139の大学にPA養成プログラムがあって、4年制の大学卒業後に24~32カ月の研修を経てPA certification(Master)を取得します。2006年は4600人のPAが卒業したそうです。このPA制度は、既にカナダ、英国、オーストラリア、オランダでも導入されているそうです。
その後、以下のようなタイトルで発表と討論が行われました。
1)「チーム医療―その方向性と課題」全国社会保険協会連合会理事長 伊藤雅治
2)「日本の医師補助体制構築の条件、医療制度の観点から」済生会栗橋病院 本田 宏
3)「2通りの意味のチーム医療:職業分担の細分化とピアレビュー」University of Pittsburgh 赤津晴子
4)「米国におけるPhysician Assistantの現状と日本導入の可能性―心臓外科医減少時代におけるPA制度の必要性―」University of Pittsburgh Medical Center Passavant 津久井宏行
5)「外科医療におけるマンパワー不足と分業体制―我が国の現状調査および外科医の意識調査から―」 東京女子医科大学心臓血管外科 西田 博
6)「チーム医療―その方向性と課題―」 日本看護協会看護研修学校 道又元裕