「正しい判断は、正しい情報がなければ不可能!」――私が医療崩壊を阻止しようと活動していて、いつも痛感していることです。
医療崩壊を阻止するためには、医療費増と医師を含めたスタッフ増員が必要だと、現場から声をからして訴えても、肝心の医療関係者さえ「財政赤字を抱える日本なのだから、医療費増は不可能。まずは無駄をなくして」と発言されます。なぜそのような判断になるのか、それは一言、それらの方々は「社会保障費は年々増加して、これ以上の増加は国の財政に悪影響を与えるから不可能」だと信じているからでしょう。
今年7月、都内で開催された外科系学会のシンポジウムに参加して、たまたま政府の“情報操作”の場面に出くわしました。今回は、その顛末を報告します。
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著者プロフィール
本田宏(済生会栗橋病院院長補佐)●ほんだ ひろし氏。1979年弘前大卒後、同大学第1外科。東京女子医大腎臓病総合医療センター外科を経て、89年済生会栗橋病院(埼玉県)外科部長、01年同院副院長。11年7月より現職。

連載の紹介
本田宏の「勤務医よ、闘え!」
深刻化する医師不足、疲弊する勤務医、増大する医療ニーズ—。医療の現場をよく知らない人々が医療政策を決めていいのか?医療再建のため、最前線の勤務医自らが考え、声を上げていく上での情報共有の場を作ります。
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