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過重労働を強いられる勤務医、なぜ定年後も働く?

2006/10/30

 10月14日のNHK番組「日本のこれから、医療に安心出来ますか?」に出演した影響は、私の予想をはるかに超えたものでした。他のサイトではありますが「本田先生頑張れ!! 」という掲示板まで登場し、全国の勤務医の方々の閉塞感、逆に私に対する期待を痛いほど感じています。

 今後も、行政や経済界は医療費抑制策の手綱を緩めることはないでしょう。日本の医療のあり方について、今までは、私を含め多くの勤務医は「物言えば唇寒し秋の風」「長いものには巻かれよ」「出る杭は打たれる」のことわざ通りの対応を取ってきたような気がします。今こそ、勤務医は座して死ぬのを待つのではなくて、医療現場から情報を発信し続ける、その気概が求められていると思います。自分たちのためだけでなく、患者さん、そして国民のためなのです。

 さて今回は、NHKの番組でも話題になった勤務医の労働環境についてです。

 先日、埼玉県のある公立病院の院長から面白い話を聞きました。ある時、韓国の病院長がその病院に見学に来て、帰り際に「日本の医師はよく働く、韓国の医師はここまでは働かない。あなたがうらやましい」と言われたそうです。韓国は、日本よりも人口当たり医師数が少ない国ですが、この話を聞く限りでは韓国の医師は日本の勤務医よりは労働条件がましなようです。

著者プロフィール

本田宏(済生会栗橋病院院長補佐)●ほんだ ひろし氏。1979年弘前大卒後、同大学第1外科。東京女子医大腎臓病総合医療センター外科を経て、89年済生会栗橋病院(埼玉県)外科部長、01年同院副院長。11年7月より現職。

連載の紹介

本田宏の「勤務医よ、闘え!」
深刻化する医師不足、疲弊する勤務医、増大する医療ニーズ—。医療の現場をよく知らない人々が医療政策を決めていいのか?医療再建のため、最前線の勤務医自らが考え、声を上げていく上での情報共有の場を作ります。

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