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高齢化は現場の負担を増大させる

2006/10/23

 少し前になりますが、10月7日に代々木オリンピックセンターで開催された、IFMSA「国際医学生連盟」の第4回日本総会で、故中原利郎さんの妻、のり子さんと、その娘さん智子さんと一緒に、基調講演をいたしました。

 小児科医だった中原利郎さんを死に追い込んだ根本原因は、勤務小児科医の過酷な労働条件です。さらに、その後の労災認定の裁判で、医師の当直が法律上では勤務時間にカウントされないという驚くべき実態が判明しました。たとえ当直時間帯に患者さんの診察をしても、当直業務は病院内で待機していると判断されて、勤務時間と見なされないというのです。

 このような現状を1人でも多くの方に知っていただき、勤務医が過酷な労働に耐えている現実にご理解をいただかないと、医療崩壊は加速するばかりです。「小児科医師中原利郎先生の過労死認定を支援する会」のアドレスはこちらです。皆さんもぜひご覧いただき、応援をお願いします。

 さて、これまでに、1983年の「医療費亡国論」の主張通り、医師数削減(もちろん診療報酬抑制策も)によって見事に日本の医療費が削減されたことについて解説しました。今回は、その削減され続けてきた日本の医療費が、さらに財政赤字と高齢化社会を理由に、削減されようとしている現状に触れたいと思います。

著者プロフィール

本田宏(済生会栗橋病院院長補佐)●ほんだ ひろし氏。1979年弘前大卒後、同大学第1外科。東京女子医大腎臓病総合医療センター外科を経て、89年済生会栗橋病院(埼玉県)外科部長、01年同院副院長。11年7月より現職。

連載の紹介

本田宏の「勤務医よ、闘え!」
深刻化する医師不足、疲弊する勤務医、増大する医療ニーズ—。医療の現場をよく知らない人々が医療政策を決めていいのか?医療再建のため、最前線の勤務医自らが考え、声を上げていく上での情報共有の場を作ります。

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