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MRは開業医の診療内容を理解してほしい

2006/05/12

後楽園の花ショウブは6月が盛りだが、これは一足先に咲いたカキツバタ。その奥に見える木の橋は、八橋。「伊勢物語」の中の「東下り」にちなんだ組み合わせである。

 プロパーからMRへと呼び名が変わり、その仕事の内容も呼称にふさわしく、専門性の高いものになってきたことは確かだろう。それでも、診療所についてのMRの理解はまだ不十分だと感じている。

 継承開業した当時、私は訪れたMRさんすべてと面会していた。しかし、患者数が増えるにつれ、時間が取れなくなったため、面会数を減らしてきた。現在は、外来患者の少ない火曜日午前中の診療時間内に2社に限って面会することにしている。結果として半年に1回程度の面会回数になった。新薬がたくさん発売される時代ではないので、このくらいのペースが良いと感じている。当院の受付に聞くと、今年一杯は面会予定が決まっているそうである。

 面会時間に特別な制限はないが、短くて3分、長ければ20分以上の時間を取ることもある。開業医にとってMRと話をすることは、生の医薬品情報を得る絶好のチャンスの一つである。

 面会とは別に、飛岡内科では月1回程度、MRが薬剤情報を提供する勉強会を開催している。この勉強会では、診療所のスタッフもフレッシュな薬剤情報に触れることができる。参加者全員に昼食の弁当が配られるので、スタッフからは喜ばれている。いつの世も、食い物で釣るのが一番好評のようである。もっとも、食い物の恨みが一番怖い、ということもあるようだが(笑)。

 最近では、数カ所の診療所のスタッフを集めて「スキルアップ・セミナー」という勉強会も開いているようである。少し前の時代では考えられない方向へ、MR活動が進んでいることを実感させる。

著者プロフィール

飛岡宏(飛岡内科医院副院長)●ひおか ひろし氏。1980年川崎医大卒後、岡山大第2内科入局。岡山労災病院、新居浜十全病院、岡山市立市民病院を経て、90年9月より飛岡内科を継承開業、副院長として現在に至る。

連載の紹介

飛岡宏の「開業医身辺雑記」
「コンピューターと医療の世界を結び付ける」ことをライフワークとする飛岡氏。日々の診療を通じて感じる開業医の喜びや悩み、実感する現代医療の問題点などを、肩の凝らないエッセイ風につづります。

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