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「在宅療養支援診療所」に求められるもの

2006/04/25

オランダを旅行したときの風景写真。アムステルダム市内の運河を巡り、歴史的建造物などを案内する水上バス。

 前回、診療所が「在宅療養支援診療所」になるべきか?と聞かれれば、私は「YES!」と答える、と述べた。その理由を説明しよう。

 2006年4月より、在宅医療を推進する目的で「在宅療養支援診療所」という名称が登場した。過去の在宅医療では、在宅時医学管理料を算定している医療機関数は約3万、24時間連携加算を算定している医療機関数は約1万と聞いている。これが多い数なのか少ない数なのか、私には分からないが、国としては少ないと判断しているようだ。

 その昔、看護師が一人で往診に出ることは犯罪とされた時代があり、社会的入院と呼ばれる数十年に及ぶ入院が容認されていた時代があった。この時代、人口ピラミッドは三角形であり、高度経済成長時代、平均寿命が著明に延長していた。国は、保険医療制度が経済的に破綻するので、このための総医療費抑制を口実に、診療所が往診に出かけることを強力に抑制した。そして、いつの間にか診療所の医者が往診に行かなくなってしまった。

著者プロフィール

飛岡宏(飛岡内科医院副院長)●ひおか ひろし氏。1980年川崎医大卒後、岡山大第2内科入局。岡山労災病院、新居浜十全病院、岡山市立市民病院を経て、90年9月より飛岡内科を継承開業、副院長として現在に至る。

連載の紹介

飛岡宏の「開業医身辺雑記」
「コンピューターと医療の世界を結び付ける」ことをライフワークとする飛岡氏。日々の診療を通じて感じる開業医の喜びや悩み、実感する現代医療の問題点などを、肩の凝らないエッセイ風につづります。

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