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電子機器の価格低下は診療所への福音

2006/04/11

5Mピクセルモニター。前回より拡大してお見せしているが、画質がX線写真と同等ということまでお伝えするのは難しそうだ。

 前回、飛岡内科にDICOM画像ファイリングシステム(PACS)を導入した経緯の一端を紹介した。今回は、導入の背景も含め、診療所運営との関係についての私の考えをお話ししたい。

 PACS導入のコンセプトと目的は、次の4点である。
1)デジタル画像(DICOM)をリアルタイムで作成できる。
2)フィルムレスで運用する(デジタル保存・デジタルバックアップ)。
3)X線写真と同等の画質で診断をつける。
4)デジタル画像を医療連携に活用する。

 私にとっては、ごく当たり前の内容だが、業者からすると医療機器の常識がない素人考えに思えたようで、コニカミノルタ社以外は、まともに取り合ってくれなかったことは、既に述べた。

 業者が腰を引いた最大の理由は、フィルムレスでの運用だった。彼らは恐怖心すら持っているようで、PACS が壊れたときの問題を熱心に説き、画像はフィルムに印刷し、DVD でバックアップを取るシステムを、各社とも提案してきた。しかし、DVD 保存が法定保存期間の5年の間、持ちこたえるのかどうか?はっきり言って不安である。

 現に、私のCDバックアップは平均5年で問題が発生している。このため、現在はすべてHDDによるバックアップに変更した。HDDが低価格化・大容量化し、HDDのバックアップはHDDによってのみ可能という状況である。新規格の DVD が実用化されても、バックアップの用はなさないだろう。

著者プロフィール

飛岡宏(飛岡内科医院副院長)●ひおか ひろし氏。1980年川崎医大卒後、岡山大第2内科入局。岡山労災病院、新居浜十全病院、岡山市立市民病院を経て、90年9月より飛岡内科を継承開業、副院長として現在に至る。

連載の紹介

飛岡宏の「開業医身辺雑記」
「コンピューターと医療の世界を結び付ける」ことをライフワークとする飛岡氏。日々の診療を通じて感じる開業医の喜びや悩み、実感する現代医療の問題点などを、肩の凝らないエッセイ風につづります。

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