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要る? 要らない? 医局の“女医部屋”

2012/03/13
引地悠

春を間近に迎えた、晩冬の月。

 「4月から女性研修医も増えるので、女医部屋が満員になります。先生たち、空いている机の片付け、よろしくお願いしますね」

 先日、医局の新年会で、医局秘書さんが発した何気ない一言。たまたま同じテーブルに女性医師が集まっていたため、その後しばらく“女医部屋”談義で盛り上がりました。

 「そもそも、女医部屋って別にいらないんじゃないの?」

 「女性用の更衣室はあるから、私たちは特別困らないよね」

 「問題は、男性医師の更衣室がないことなんじゃないの? 女性がいても医師室で堂々と着替える人の方が多いけど、中には、着替えたそうにモジモジしている男性もいるよね」

 当院の医局には、医師室が複数あります。ほとんどは男女共同なのですが、数年前から、一部屋だけは女性医師専用になっているのです。その通称“女医部屋”に、私も机を置かせていただいています。

 “女医部屋”誕生のきっかけは、「女性研修医の先生は、なるべく女性医師の隣に机を並べた方が、居心地がいいだろう」という、医局秘書さんの配慮だったように思います。

 それが、その部屋の女性人口が増えるに伴い、1人、また1人と男性医師が減り、とうとう女性医師のみになったとき、誰彼ともなく「あそこは、女医部屋だ」とささやくようになりました。こうして、現在の女医部屋が確立したわけです。女性医師全員は女医部屋に入りきらないので、他の医師室は、1人か2人女性医師がいたり、全員が男性だったりと、様々です。

 当の女性医師としては、「男女共同でも、女性のみでも、どちらでもいいんだけど…」という感覚でしたが、その後、周りの男性医師から、「女医部屋って、なんか入りにくいんだよなあ」というぼやきをよく聞くようになりました。

著者プロフィール

引地 悠●ひきち はるか氏。2004年宮崎大卒後、洛和会音羽病院(京都市)にて初期研修2年、後期研修1年。07年4月中通総合病院(秋田市)総合内科で後期研修。09年1月に第1子を出産し、10年1月に復職。

連載の紹介

引地悠の「仕事と育児のベストバランスを求めて」
「結婚して子供を産んでも、臨床や研究の第一線から退きたくない」と考えていた引地氏。2009年1月に第1子を出産し、育児休業を1年間取得後、2010年1月に復職しました。新米ママ女医として盛りだくさんの日常をつづります。

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