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ママ女医だって、専門医資格を取りたい

2011/10/06
引地悠

 先日、診療所を出たところで、おなじみのタクシー運転手、Kさんと会いました。

 「よう、久しぶり。で、どうだったのよ?」

 「ありがとうございます。がんばりました…でも、来年の今頃も、試験の話をしているかもしれません」

 「ははは。難しかったか。そりゃ、子持ちで勉強して試験受けようってのが、無理な話なんだべ」

 実は先月、日本内科学会の総合内科専門医試験を受験しました。娘が2歳を過ぎ、子育てにも幾分慣れてきたこともあって、満を持しての受験でした。現在、その結果を待っている段階です。

 私が、当初、専門医を取りたいと思ったのは、「一人前の医師として、認めてもらいたい」という欲求からでした。その根底には、やはり、子育て中で「半人前」の仕事しかしていない、という負い目があったのだと思います。

 それが、試験勉強を進めるにつれて、より本質的な目的がはっきりしてきました。肩書きがどうの、他人からの評価がどうの、というよりも、「医師として研鑽を積み、よりよく生きていきたい」という目的の方が、はるかに大事だと気付いたのです。

著者プロフィール

引地 悠●ひきち はるか氏。2004年宮崎大卒後、洛和会音羽病院(京都市)にて初期研修2年、後期研修1年。07年4月中通総合病院(秋田市)総合内科で後期研修。09年1月に第1子を出産し、10年1月に復職。

連載の紹介

引地悠の「仕事と育児のベストバランスを求めて」
「結婚して子供を産んでも、臨床や研究の第一線から退きたくない」と考えていた引地氏。2009年1月に第1子を出産し、育児休業を1年間取得後、2010年1月に復職しました。新米ママ女医として盛りだくさんの日常をつづります。

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