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畳の上に、見事な渦巻き状のうんちが…

2010/01/05
引地悠

娘愛用の洗面器とホーローおまる

 娘を布おむつで育てることに大分慣れた、生後7カ月のころ、「おむつなし育児」という育児法を知りました。赤ちゃんが排泄したいときに、トイレやおまるで排泄させる方法です。(洗面器だって構いません)

 おむつに排泄すると、冷たい上、じめっと蒸れて、快適とは言い難いので、なるべく、おむつを外した状態で排泄する意味での、「おむつなし」です。普段は、おむつを付けておき、赤ちゃんが出す“排泄のサイン”に気付いたとき、おむつをぱっとはずしてトイレに導いてもいいし、垂れ流しを覚悟で、文字通りおむつを使わないなど、方法は様々ですが、要は「赤ちゃんがおしっこやうんちをしたいときに、快適に排泄できるように介助する」方法です。

 しかし、月齢の低い赤ちゃんは、まだ会話ができません。そんな赤ちゃんが出す“排泄のサイン”は、どうしたら分かるのでしょう。

 その答えは、ずばり、「実践あるのみ」です。目の前の赤ちゃんが必ず教えてくれます。

 ある夏の日、娘をおしり丸出しの状態にして、1日中観察してみました。娘は床に座り込んで、積み木をガンガンと床に打ち付けて遊んでいました。よく飽きないなあと感心して見ていると、積み木を持つ娘の手が、ふっと止まりました。そして、娘の目が宙を一瞬さまよったかと思うと、娘自身の股間にたどりつきました。「あ!」と私が腰を浮かしたとき、ジャーとおしっこが流れ出てきました。

 「遊んでいる最中に、動きが止まる」「一点を見つめる」「股間を見る」―これらはいずれも、おしっこをしたいというサインでした。

 また、別の日には、おっぱいを飲んでいる最中に、おっぱいをくわえたり離したり、何度も繰り返すことがありました。まだ少ししか飲んでないのに、どうしたんだろうと思っていると、今度はくるっとおっぱいから顔をそむけ、ハイハイをして、私から一目散に遠ざかって行きました。

 遊びたいのかな?と思って悠長に構えていると、娘は四つん這いのまま、私の方に向き直り、じっと私の目を見つめ、そして、おもむろに息み始めました。「うんちだったのね!」と駆け寄ったときには、時すでに遅し…。畳の上に、それは見事な渦巻き状のうんちが、ニュウッと落ちました。娘はニンマリ、私もわが子の生んだ立派なうんちにしばし見とれてしまいました。

 「授乳中におっぱいから離れる」「不自然に遠ざかり、こちらを振り返る」「四つん這いで息む」―これらはうんちのサインだということが分かりました。

著者プロフィール

引地 悠●ひきち はるか氏。2004年宮崎大卒後、洛和会音羽病院(京都市)にて初期研修2年、後期研修1年。07年4月中通総合病院(秋田市)総合内科で後期研修。07年9月に結婚し、09年1月に第1子を出産。

連載の紹介

引地悠の「ただ今、育児休業中!」
「結婚して子供を産んでも、臨床や研究の第一線から退きたくない」。そんな女性医師の1人である引地氏が、1年間の育児休業を取得。妊娠・出産、育児を通じて、医師である自分に起こった変化を現在進行形でつづります。

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