
手作りベビーシューズ。初めて挑戦した編み物です。失敗を繰り返しつつ、ようやく完成しました。
妊娠週数が進むにつれて、出産を心待ちにする半面、陣痛に対する不安が徐々に大きくなりました。昔、「出産は鼻の穴からスイカを出すようなものだ」と耳にしたことがあり、大変なのだろうとは思っていましたが、経験しないと具体的にどのようなものか、想像がつかないものです。
そこで、「陣痛って、どれくらい痛いんですか?」と、出産を経験した女性たちに聞いてみました。
「これまでの人生で経験したことのない、ものすごい痛みよ」
「骨盤が割れるかと思いました」
「自分ではよく覚えていないんだけど、痛くて人格ががらりと変わって、旦那に暴言を吐いたり、叩いたり、八つ当たりしてたみたい…」
聞けば聞くほど、「そんなに痛いんだ!」と恐怖が募り、逆効果でした。
私は、学生時代に麻酔科の講義で「無痛分娩」について学んだとき、「欧米では医療の進歩により、女性を陣痛の痛みから解放する方法が一般的になっているのに、日本ではいまだに原始的な方法で陣痛を我慢することが多く、嘆かわしい」と勝手に解釈していました。そのため、当時は、自分が出産する際には、ぜひ無痛分娩にしようと思っていました。
このように陣痛に対してマイナスの印象が強かった私ですが、その考えを改めるきっかけが2つありました。その1つが、『わたしがあなたを選びました』(鮫島浩二著、主婦の友社、2003年)という詩でした。一部を抜粋してご紹介します。