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私の趣味「病院の組織図眺め」のススメ

2021/03/10
裴 英洙(ハイズ)

 医療経営の世界に入って14年ほど。最近、「趣味は何ですか?」と聞かれたら「病院の組織図を眺めることです」と答えることにしている。

 病院の組織図は、見ていて飽きない。組織図にはその病院のすべてが詰まっていると言っても過言ではないからだ。経営者の思い、歴史、経営戦略、地域連携の方向性、院内の力関係、院内政治、各部署のネーミングに込められた思い……。経営陣(board member)に看護部長が入っているかどうか、どの診療科の医師が入っているのかというところも気になるポイントだ。「一般的に、病院の経営陣にはどんな役職の人を入れるべきか」という議論だけでも、居酒屋で2時間くらい盛り上がる自信がある。

 また、事務部門の中でも人事部が独立しているかどうか、「総務」と「庶務」を使い分けているか、用度課の業務内容はどうなっているか、医事課は内製か外注か、事務系のエース級人材がどの部門に配置されているか、ICT関連の部門があるかどうかなど、これらもファミレスで朝方まで議論が盛り上がるところだろう。

 議論すべきテーマは無限に出てくるわけだが、最近、特に個人的に面白いと思うのが次の3点だ。なぜなら、この3点に注目するだけで、病院経営の方向性が垣間見えてくるのである。生き物である病院が、この数年の外部環境の変化に適応して、いかに組織を組み替えてきたのかが分かる部分でもある。

著者プロフィール

裴 英洙(ハイズ(株)代表取締役社長)●はい えいしゅ氏。1972年生まれ。金沢大学大学院医学研究科修了。外科医・病理医として勤務後、MBAを取得し2009年に起業。医業経営コンサルタントの仕事の傍ら、再建先で臨床医として医療現場に携わる。

連載の紹介

裴 英洙の「今のままでいいんですか?」
医療機関の経営問題を解決しないと、医師が意欲を持って働けない—。そんな危機感からMBAを取得し、コンサルティング会社を設立した異色キャリアの医師。これまでの経営支援の経験から、病医院で見過ごされがちな問題やエピソードを語ります。
裴英洙氏による書き下ろし!
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(裴英洙著、日経ヘルスケア編、日経BP社、2400円税別)

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