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今年こそは“リーダー元年”を目指そう!

2015/01/05

 「謹賀マネジメント年!」
 今年こそ“リーダー元年”を目指す皆さまに、謹んでお慶び申し上げます。

 2015年、医療チームを自ら望んでマネジメントしようとする人もいれば、望んでいないのにマネジメントせざるを得ない人もいるだろう。好むと好まざるとにかかわらず、部下がいれば「リーダー」と呼ばれる。部下やチームを動かして成果を目指すことを「マネジメント」と呼ぶ。つまり、リーダーの仕事はマネジメントにほかならない。

マネジメントはリーダーの“教養”
 経営学の巨人ピーター・ドラッカーは、リーダーについて次のように語っている。

 「私の知っているほとんどのリーダーが、生まれつきのリーダーでも、育てられたリーダーでもなかった。自らをリーダーとして作り上げた人たちだった」

 加えて、ドラッカーはこうも言っている。

 「マネジメントとは、仕事である。その成否は、結果で判定される。すなわち、それは技能である。しかし同時に、マネジメントとは、人に関わるものであり、価値観と成長に関わるものである。従ってそれは、まさに伝統的な意味における教養である」

 つまり、マネジメントはリーダーとしての教養なのだ。リーダー自らが鍛え上げて教養を磨かなければならない、とドラッカーは説いている。

 医療機関を見渡してみると、この教養が浅く、「何となく」マネジメントをしている人が多い。「何となく」を言い換えると、「勘」とも言えるだろう。医学という科学的なフィールドで、非科学的な「勘」でチームをマネジメントしている現実があるのだ。リーダーの「何となく」マネジメントが部下のやる気を削ぎ、チームのパフォーマンス、ひいては患者に提供する医療の質の低下、さらに病医院経営を悪化させている例をたくさん目にする。

 企業社会の大原則として、部下はリーダーを選べない。「何となく」マネジメントをするリーダーの部下は本当にかわいそうだ。こうしたリーダーに共通するのは、価値観が明確でなく、意思決定の軸がぶれ、気分に左右される点だ。そういうリーダーに限って、チームのパフォーマンス低下を部下のせいにすることが多い。

 マネジメントの道は遠く険しい。しかし、思い立って学ばないといつまで経っても「何となく」から抜け出せず、チームや患者を不幸にしてしまう。ここで、マネジメントを学ぶことの効果に関して、興味深い“症例”がある。日経メディカルオンラインで好評連載中の「崖っぷち医院 ただいま経営立て直し中!」だ。マネジメントの大切さに気付いた今卓人(ペンネーム)院長が、様々なマネジメント手法を試しつつクリニック経営を劇的に変革していっている。経営数字も含め全て実話であり、マネジメントを武器として使うと、こうも経営が変わるというエピソードに臨場感があり、サイトのアクセスランキングでは常に上位にランクインしているようだ。

 ただ、マネジメントと一言で言っても、ボンヤリとしたものと思われる方も多いだろう。今卓人院長を含め、管理職や管理職予備軍の皆さまからは「マネジメントの勉強をしたいが、どこから手を付けたらいいのか分からない」という声をよく聞く。マネジメントの分野は多岐に渡り、それぞれ奥が深いから、無理もないだろう。

著者プロフィール

裴 英洙(ハイズ(株)代表取締役社長)●はい えいしゅ氏。1972年生まれ。金沢大学大学院医学研究科修了。外科医・病理医として勤務後、MBAを取得し2009年に起業。医業経営コンサルタントの仕事の傍ら、再建先で臨床医として医療現場に携わる。

連載の紹介

裴 英洙の「今のままでいいんですか?」
医療機関の経営問題を解決しないと、医師が意欲を持って働けない—。そんな危機感からMBAを取得し、コンサルティング会社を設立した異色キャリアの医師。これまでの経営支援の経験から、病医院で見過ごされがちな問題やエピソードを語ります。
裴英洙氏による書き下ろし!
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