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「早期発見・早期治療」の負の部分

2013/12/17

 病院の外来診療をやっていて、この数年急激に目立つようになってきた「主訴」があります。それは、「血液検査で癌の疑いが高いと言われた」という主訴です。この主訴を持つ何人もの患者さんを診療していく中で、「知る」ということの難しさを強く感じるようになりました。

知ってしまった人たちの困惑
 「血液検査で癌の疑いが高いと言われた」と外来にいらっしゃる方々の半分以上は絶望しています。多くの場合、「自分は癌に違いない」という認識で来院されることが多いです。なぜか理由はよく分からないのですが、「癌検診で引っかかった」という患者さんよりもずっと深く絶望しているのです。

 癌の有病可能性を測定する血液検査は、現時点では保険適応外の商業ベースのビジネスです。これらのサービスが発する情報と、いわゆる癌検診の結果はどんなところが違うでしょうか? 私は以下のような感じではないかと思います。

連載の紹介

尾藤誠司の「ヒポクラテスによろしく」
医師のあり方を神に誓った「ヒポクラテスの誓い」。紀元前から今でも大切な規範として受け継がれていますが、現代日本の医療者にはそぐわない部分も多々あります。尾藤氏が、医師と患者の新しい関係、次代の医師像などについて提言します。

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