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「もはヒポ」総選挙を実施します!

2011/09/07
尾藤誠司

 「もはやヒポクラテスではいられない」21世紀医師宣言プロジェクト(もはヒポ、詳しくは前回のブログをご覧ください)の第一の目標は、現代版の「医師OOOの誓い(例、医師尾藤誠司の誓い)」を作ることです。具体的には、私が、自分の臨床の中で迷い道に入り込んだとき、よからぬ誘惑に負けそうになったとき、何らかの邪念に取り憑かれそうになったときに、立ち戻って自分を取り戻すための、「自分に向けた宣言文」を作成することです。

 そういった宣言文を作るに当たっては、学会や組織によらず、医師という個人が宣言するという形にしたいと思いました。また、作っていく過程を透明化し、ネット上でオープンな環境でコンセンサスを形成していくことにしました。

 一方で、私が独りよがりでひねり出した宣言文などたかが知れていますし、ほかの医師から見ればバランスの悪い内容になるだろうという自覚はありました。そこで、私が信頼する医師仲間6人に声をかけ、計7人の“一味”を結成し、その一味で宣言文の骨格を作ろうと考えました。なぜ7人にしたかというと、「荒野の七人」みたいでカッコ良かったからです(笑)。

 ちなみにこの7人が、いわゆる「宣言文の言い出しっぺ」として責任をとるわけですが、こういう話を医師だけで考えていると世間一般の感覚からどんどん離れていき、ピント外れのものができあがるのが関の山です。それを防ぐため、迷走防止役として、市民感覚やコメディカル感覚を持った人たち4人に“顧問”となってもらい、合わせて11人で始めることにしました。

 宣言文の決定までには、(1)Twitter公開ブレーンストーミング、(2)USTREAM公開コンセンサス会議、(3)「もはヒポ」ワールドカフェ、(4)Facebook公開グループ協議、(5)Facebook もはヒポ総選挙!―という段階を踏みます。現在、プロジェクトは(4)の段階まで進んでいます。

(1)Twitter公開ブレーンストーミング
 最強情報発信ツールTwitter上で、宣言文に加えたい文案をTwitterで広く募集しました。「私は、~」で始まる文案を140文字以内で投稿してもらい、投稿内容を基に宣言文に関するブレーンストーミングをTwitter上で行いました(例えば、「私は、自分の患者さんと一定の距離をとります。その代わり、いきなりその関係性をご破算にすることはしません。」など)。

 公式HPには、リアルタイムでツイート内容を表示するようにしたところ、予想以上の反響があり、220ツイートもの投稿(リツイートを含めると1200ものツイート)がありました(Twitterに投稿された内容はこちらから)。

(2)USTREAM公開コンセンサス会議
 ブレーンストーミングを受けて、7人の“一味”と顧問による「もはヒポ」のコンセプトと、コンセプトを構成する要素に関する討論会を行うとともに、その様子をUSTREAM上で公開しました。こちらも延べ300人ほどの視聴をいただきました(USTREAMの動画はこちらから)。

(3)「もはヒポ」ワールドカフェ
 コンセンサス会議後に得られた案をまとめ、候補となる宣言項目を60ほどに絞りました。さらに、そのコンセプトと宣言文の内容を強化するべく、2011年6月4日に「もはヒポワールドカフェ」という、カフェ形式の公開討論会を行いました(カフェの模様はこちらから)。

(4)Facebook公開グループ協議
 その後、さらに一味を中心に選定作業を行い、候補項目を16項目まで絞り込みました。この16の宣言文を研磨するべく、Facebookのグループページ機能を使って、一味と顧問を中心とした検討を重ねた上、最終投票である「総選挙」に挑むことにしました。現在、この段階まで来ています。

(5)Facebookもはヒポ総選挙!
 ということで、最後の仕上げである「総選挙」です!これまで残ってきた16項目を、10~13項目まで選定する際に、投票という手段を取ることとしました。「総選挙」という名前はもちろんAKBからインスパイアされました(笑)。

 また、今さらですが、このブログのタイトルも、もちろんあのマンガからです。既に広く認知されたものをうまく活用する、これも「もはヒポ」マインドかと思っています。この選挙結果がそのまま最終決定案になるわけではないですが、最終決定案の主な決め手は選挙結果にしようかと思います。現在、総選挙実施中ですので、読者の方もぜひご参加ください(投票の仕方などは、記事末をご覧ください)。

 というような感じで、9月の終わりには宣言文を確定し、ブログで紹介したいと思います。現代の医療現場で働く普通の医師が、自分に対して問いかけ、立ち戻るための羅針盤のような宣言文になればよいかと思っています。

 その後は、「拡散」のステージが待っています。

連載の紹介

尾藤誠司の「ヒポクラテスによろしく」
医師のあり方を神に誓った「ヒポクラテスの誓い」。紀元前から今でも大切な規範として受け継がれていますが、現代日本の医療者にはそぐわない部分も多々あります。尾藤氏が、医師と患者の新しい関係、次代の医師像などについて提言します。

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