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ジャイアンツの原監督に学ぶ病院経営

2020/11/19

読売ジャイアンツ監督 原辰徳氏(ウィキペディア日本語版より引用、©Ship1231)

 読売ジャイアンツ、優勝おめでとうございます! 巨人ファンはさぞお喜びのことでしょう。圧勝でしたからね。特に阪神戦においては……。阪神ファンからしたら、もう見てられませんでした。「伝統の一戦」が死語となりそうです。

 一部のファンからは、敗因の理由として、阪神の打撃力不足や決定打不足が指摘されています。しかし、本当にそうでしょうか。巨人には、3割打者は1人もいませんでした。

 しかし、リーグトップの500得点を挙げている……。何も阪神の矢野監督が悪いと言っている訳じゃありません。ただ、巨人の原監督がすごかった。優勝した要因の1つには、起用する選手を入れ替える素早さがあった。固定して出し続ける選手もいれば、すぐ2軍に移動させられる選手もいた。

 敵チームの詳しい分析などはしたくもないし、このブログはいつから野球解説になったのかと文句を言われそうなので、本題に入ります。

 私は、今回の原監督の選手起用の素早い決断は、病院運営でいう人事異動にも通じるものがある、と思っている。

 私自身、「本当にこの異動は正しいのか」「でも、やってみなければ分からない」などと迷いながら、人事を動かしたことが何度もある。もちろん、それぞれの部署長に人事異動の提案はしてもらうが、最終的に決断するのは私である。どんな決断も、本当に正しいか間違いかが分からないなら、自分の決断を信じるしかない。

 私は、部署長の中でも、頻繁に人事異動を提案する人間を信用している。何も提案しないことが最も楽なことだからだ。しかし、職場や仕事環境をより良くしようと考えているならば、異動は避けて通れないものであるはずだ。今回の原監督の選手起用も、評論家からは様々な批判があった。それでも、最後まで自分の意思を貫いた結果が、優勝の決め手になったのではないだろうか。

著者プロフィール

東謙二(医療法人東陽会・東病院理事長兼院長)●あずま けんじ氏。1993年久留米大卒。94年熊本大学医学部第2外科。熊本地域医療センター外科などを経て、2000年東病院副院長。03年より現職。

連載の紹介

東謙二の「“虎”の病院経営日記」
急性期の大病院がひしめく熊本市で、63床の病院を経営する東謙二氏。熊本市の若手開業医たちのリーダー的存在でもある東氏が、病院経営や医師仲間たちとの交流などについて、ざっくばらんに語ります。
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(東謙二著、日経メディカル開発、2700円+税)

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