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虎、大河ドラマへの熱い思いと今年の抱負を語る

2013/02/06

 年初の楽しみの一つに、1月にスタートするNHK大河ドラマがある。昨年の作品は、歴代最低の平均視聴率を記録した『平清盛』だった。確かに、平安時代末期は我々にはなじみが薄く、退屈な演出も多かった。

 ただ、大河ドラマを通じて、武家政治を始めたのは源頼朝ではなく清盛であったという事実が、世間に改めて知らしめられたと思う。未完成ではあったにせよ、清盛が武家政治のパイオニアであることは間違いない。さらに港を整備して日宋貿易を始めたのも清盛である。頼朝に関しては膨大な資料が残っているのに対し、清盛の歴史には不明な点が多く、清盛のパイオニアぶりを伝えるのに1年間は長すぎたのかもしれない。

新島八重の苦労がなければ、今日の女性医師は…
 さて、今年の大河ドラマは『八重の桜』である。個人的には、主人公の新島八重が好きだ。八重の夫は同志社の創設者である新島襄。夫が亡くなってからも八重は、看護婦人会に参加し、日本の民間女性で初めて勲章を受章した人物でもある。

 当時は男尊女卑の時代。負傷した兵士に女性が触ると風紀が乱れるとすら言われる中、八重は看護師として日清戦争や日露戦争に従軍した。新聞で「烈婦」などと非難される中、我が信念を貫き通したことは尊敬に値する。晩年に八重が、故郷・会津の女子高校を訪問した時に残した直筆の書が、今も残っている。

「美徳以為飾」――。

 外面より内面を磨くことが大事、という意味だ。男尊女卑をただ非難するのではなく、女性が自身を高めることで、平等を勝ち取るのだという、八重らしい信念が垣間見える書である。八重の苦労がなければ、今日の女性医師や女性看護師の存在はなかったかもしれない。もし現代に八重がいたら、日本初の女性総理大臣になったかもしれない。それとも、「そんなものはつまらない」と笑い飛ばすのだろうか。いずれにせよ、今年の大河ドラマは楽しみである。

尾形先生たちと「送別会」兼「栄転祝い」兼「新年会」
 話は変わるが、新年早々におめでたい話題が届いた。九大医療経営・管理学の尾形裕也教授が、今年4月から東大の特任教授に就任されることが決まったのだ。尾形教授が東大に行かれるのは喜ばしいものの、同時に九州から離れてしまうのは寂しくもある。「東京に出てきたら連絡しなさい」と言ってはもらえても、大した用事もないのに東大教授を呼び出すというのも申し訳ない。

著者プロフィール

東謙二(医療法人東陽会・東病院理事長兼院長)●あずま けんじ氏。1993年久留米大卒。94年熊本大学医学部第2外科。熊本地域医療センター外科などを経て、2000年東病院副院長。03年より現職。

連載の紹介

東謙二の「“虎”の病院経営日記」
急性期の大病院がひしめく熊本市で、63床の病院を経営する東謙二氏。熊本市の若手開業医たちのリーダー的存在でもある東氏が、病院経営や医師仲間たちとの交流などについて、ざっくばらんに語ります。
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 本連載、「東謙二の“虎”の病院経営日記」が1冊の本になりました。約10年間の掲載からよりぬきの回を「病院経営」「連携・救急」「医療の話」「ひと・酒」の4テーマに分け収録。書き下ろし「中小病院が生き残るための15箇条」の章は、「敵対より連携」「コバンザメ医療経営のススメ」「中小病院の生きる道」「2代目は本当にだめか」「同族経営と事業承継」……など、民間医療機関の経営者には必読の内容となっています。
(東謙二著、日経メディカル開発、2700円+税)

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