
はじめまして。トヨタ記念病院(愛知県豊田市)看護師の林麻古(はやし・あさこ)と申します。私が所属する医療安全管理グループは、患者安全文化を院内に根付かせるため、組織横断的に様々な活動を行っています。中でも私が取り組んでいるのが「転倒・転落」。当院では転倒・転落の発生事例を様々な指標を使って“見える化”し、未然に防ぐ試みを行っています。まだ道半ばではありますが、今回から転倒・転落低減に向けた奮闘記をお届けして参ります。どうぞよろしくお願いいたします。
本題に入る前に、トヨタ記念病院について簡単にご紹介します。当院は名前の通り、トヨタ自動車株式会社が運営する企業立病院で、トヨタ本社から2キロメートルほど離れたところに位置しています。人口約48万人を擁する愛知県西三河北部医療圏の地域中核病院として、全16病棟、527床で急性期医療を提供しています。トヨタの病院として、トヨタ生産方式(TPS)の考え方をベースとしたカイゼン活動のほか、QCサークル活動や創意工夫などに力を入れています。