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看護師の心強い味方、薬剤師さんに期待!

2015/01/28
高崎由佳理

 この冬、不覚にも2度も風邪を引いてしまい、なんと2度目は、流行に乗ってインフルエンザにかかってしまった(副看護部長になったストレス?なのか……)。風邪の引き始めは、市販薬を飲んで早く寝る!を徹底し、体調管理に気合いを入れることで、今まで病院を受診することも仕事を休むこともなかった。しかし、今回ばかりは症状の改善が思わしくなく、約10年ぶりに病院を受診するはめになった。

 今回、律儀に頭をよぎったのは、昨今の医療提供体制の見直しによる医療機能分化。「風邪ごときで大病院(当院)を受診してはいけない!」「近隣にかかりつけ医を持たなければ!」を自ら実践すべく、早々に帰宅し、自宅近くのクリニックを受診した。調剤薬局では、人生初の『お薬手帳』を手にすることになった。2度目の受診は手帳を持参し忘れてしまったが、薬剤師さんは高熱で朦朧(もうろう)としている私を気遣いながら、前回処方された薬剤のことも踏まえ説明してくれた。抗インフルエンザ吸入薬を処方され、使用経験がなかったため丁寧に吸入指導をしてくれた。

 看護師であるとはいえ、全ての薬剤について熟知しているわけではなく、やはり使用したことがない薬剤については、専門的な立場から詳しく説明をしてもらえるのはありがたい。さっそく帰宅し、薬剤師さんに指導してもらった通りに、吸入薬を吸い込んでひと安心――。

師長時代、頭を悩ませた「持参薬管理問題」
 さて、薬といえば、私が院内で取り組んできた課題として、「持参薬管理問題」があった。当院は、入院時に自宅で服用していた薬剤を患者に持参してもらい、医師に確認の上、必要な薬剤を継続内服してもらっている。しかし、この持参薬剤の確認や管理が看護師の業務負担を強いているのである。

 外科系混合病棟で師長をしていた時のことである、衣装ケースかと思うくらいの大きなタッパーや大きな紙袋一杯に薬を持参してくる患者さんがいた。中には、服用の必要がない薬剤まで入っている時もある。看護師は持参薬の種類や薬剤名、数を一つ一つ確認し、そのたびにオーバーワークになっていた。また、院内の薬剤に関するインシデントでも、持参薬に関するインシデントが多い傾向にあった。この現状から看護師の持参薬管理における問題を明らかにし、看護業務の改善を図りたいと考え調査を行った。

 全病棟調査の結果、看護師は持参薬剤の種類や個数が多く、確認に時間が掛かることを最も問題としていた。調査期間中も、これまでで最多の35種類もの薬剤を持った患者が入院し、持参薬の確認に過去最長の2時間を要したケースがあった。また、持参薬剤はPTPシートに入っているものばかりでなく、複数の薬剤が一包化されていたり、粉末薬剤であったりとさまざまで、中には、患者自身がPTPシートから薬剤を取り出し別ケースに入れて持ってくる場合もあった。さらに、医師の処方通りに内服していなかったり、男性患者のお薬手帳に妻に処方された薬剤シールが張ってあったりと、患者の自己管理方法にも問題があることが分かった。

 当時、薬剤部による持参薬確認と報告書作成システムの運用が開始される直前であったため、薬剤部長にこの結果を報告し、薬剤師の協力を依頼した。

著者プロフィール

高崎由佳理(杏林大病院副看護部長、左)●たかさき ゆかり氏。1990年杏林大病院入職。産科病棟師長、外来師長などを経て、2014年から現職。12年国際医療福祉大大学院修了。助産師。根本康子(杏林大病院副看護部長、右)●ねもと やすこ氏。1987年杏林大病院入職。2004年手術部師長、14年から現職。13年国際医療福祉大大学院修了。

連載の紹介

新米副看護部長が行く!@杏林大病院
2014年4月に副看護部長に就任した二人の筆者が、看護部での奮闘の様子を交互に綴るエッセー。診療報酬制度など病院経営に直結する話題から、人材育成に関することまで、看護管理全般の話題に幅広く切り込みます。

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