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外来看護にもっと光を~!

2014/09/25
高崎由佳理

 一緒にコラムを書いている根本さんと共に、8月末、愛媛県松山市で開催された日本看護管理学会学術集会に参加してきた。

 「看護管理」学会ということから、会場は年の頃はほぼ同じかそれ以上(?)であろう中高年……、いやいや看護管理者の皆さまであふれ大盛況であった。また、会場だけでなく、日本最古の温泉である道後温泉や愛媛の郷土料理店など、あちらこちらで学会参加者と思しき皆さまの姿をお見かけした。

 学会参加は、貴重な講演や多くの研究・実践報告を聞くことができ、看護管理の学びを深められるのはもちろんのこと、旅行気分で開催地方都市に出かけ、日頃の疲れをリフレッシュすることもまた別の意味で学びであり、楽しみでもある。私ごとではあるが、今年5月に認定看護管理者認定審査に無事合格し、晴れて認定看護管理者の仲間入りをさせて頂いた。学術集会には、認定看護管理者教育課程で共に学んだ仲間も参加しており、ほぼ1年ぶりに再開しプチクラス会を開催することも、楽しみの一つであった。

65年間変わらぬままの「外来看護配置基準」
 さて、今回私たちは演題発表も行った。私は昨年度まで外来に勤務し、看護師長として外来マネジメントを任されていたため、その時にまとめていた外来看護師の業務量調査の結果について発表させて頂いた。

 ところで、皆さんは外来の看護師配置基準をご存じだろうか?

 なんと、1948年の医療法施行規則に明記されている「患者30人につき看護師1人」から、65年以上も変わっていないのだ!!!この65年の間に、外来を取り巻く環境や状況は明らかに大きく変化している。高齢化や慢性疾患患者の増加、平均在院日数の短縮化や在宅医療の推進により、外来を受診する患者は増えている。さらに、外来では高度な治療や侵襲性の高い処置や検査が行われるようになり、外来看護師には医師の診察介助だけでなく、受診患者一人ひとりに応じた専門性の高いケアや支援が求められている。

 病棟の看護師配置基準は、医療法改正や診療報酬制度の改定により病床の役割や人員配置が見直されているのに、外来の現状は大きく変化していても、外来看護師配置基準は全く変わっていない。「患者30人につき外来看護師1人」の根拠って……。

 病棟に勤務していた時は、7対1入院基本料の要件を満たすためにも、病棟の看護師配置が優先されているものと認識しており、そのしわ寄せがいっているであろう外来の看護師の配置については考えることがなかった。しかし、外来へ異動後、65年以上も変わっていない外来看護師配置を踏まえて外来診療の現状に目を向けると、1日の患者数がものすごく多い診療科もあれば、少ない診療科もあった。また、診察や処置介助に負われて忙しい診療科もあれば、処置がほとんどない診療科もあった。外来看護師からは、「診療科によって業務内容や量に差がある」「医師が予約枠以上に予約を入れていて患者が多すぎて診療が終わらない」など、数々の指摘があった。果たして、患者30人につき看護師1人の配置でよいのかと疑問に感じた。

 とにかく、当院の外来診療の実情にあった看護師配置を考えなければならない!と思った。

 そこで、各診療科における外来看護師の適正配置を含めた看護体制を検討しようと、外来看護師の業務量調査を行った。医師の診察補助業務が多いのか、看護業務が多いのか、はたまた事務業務が多いのか――?

著者プロフィール

高崎由佳理(杏林大病院副看護部長、左)●たかさき ゆかり氏。1990年杏林大病院入職。産科病棟師長、外来師長などを経て、2014年から現職。12年国際医療福祉大大学院修了。助産師。根本康子(杏林大病院副看護部長、右)●ねもと やすこ氏。1987年杏林大病院入職。2004年手術部師長、14年から現職。13年国際医療福祉大大学院修了。

連載の紹介

新米副看護部長が行く!@杏林大病院
2014年4月に副看護部長に就任した二人の筆者が、看護部での奮闘の様子を交互に綴るエッセー。診療報酬制度など病院経営に直結する話題から、人材育成に関することまで、看護管理全般の話題に幅広く切り込みます。

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