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短期連載◎ナースのための「障害年金」の知識・第4回【最終回】
精神疾患は「院外での様子」の正しい把握を

2014/09/04
小宮山伸(社会保険労務士法人三島事務所)

 障害年金は、精神疾患でも受給することができます。しかしその手続きは決して簡単ではなく、請求が認められず不支給となるケースもよく見られます。これは、精神疾患の場合、検査数値のような明確な基準がなく、障害年金の対象となるかどうかの判断は、「具体的な日常生活状況等により、総合的に認定する」(障害認定基準より)とされているためです。

 障害年金は、病気やけがで日常生活に支障がある人を対象としますので、どの傷病でも日常生活の状況は重要なのですが、精神疾患の場合、特にその比重が高くなります。では、この「日常生活状況」が、どのように障害年金の受給に影響するのか、うつ病のケースで見ていきましょう。

【ケース】
うつ病で一度不支給になった28歳女性
 抑うつと不眠のため、会社を休職していたEさん(28歳女性)は、休職期間が終わっても復職することができず、会社を退職しました。その後、Eさんは国民年金の手続きに訪れた区役所で障害年金のことを知り、自力で年金を請求しましたが、結果は不支給でした。受給していた傷病手当金(連載第3回【ケース1】参照)の支給も終わり、今後の生活に不安を感じていたEさんは、薬局でたまたま手にした障害年金のリーフレットを読み、社会保険労務士(以下、社労士)に相談することにしました。

■解説
<Eさんの実態>
 障害年金の請求では、医師の診断書が重要です。精神疾患の場合は、診断書に書かれた表1の内容が、障害認定の判断材料になります。そこで、Eさんから相談を受けた社労士は、表1の項目を中心にEさんの生活状況をヒアリングしました。

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