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NEWS◎速報!2014年度診療報酬改定
7対1病床絞り込み、「機能強化型訪問看護ステーション」創設へ
看護師によるがん患者の心理的不安軽減のための指導も評価

赤石清美厚労政務官(写真右)に答申書を手渡す森田朗中医協会長(左)

 2月12日、2014年度診療報酬改定の取りまとめ作業を行っていた中央社会保険医療協議会(中医協)は、改定案を田村憲久厚生労働大臣あてに答申した(写真)。

 14年度の診療報酬改定率は全体でプラス0.1%だが、この数字は4月からの消費増税分の補填を含んだもの。実質的にはマイナス改定となる中、今改定では地域包括ケアシステム構築の観点から、医療機関の機能分化・強化と連携、在宅医療の充実などを推進するための見直しが行われる。看護に関わる改定項目としては、看護必要度の見直しや、機能強化型訪問看護ステーションの創設などが注目される。

高度急性期医療担う病院を明確化
 急性期入院医療では、看護配置が手厚い7対1一般病床を絞り込む。国が描く25年の医療・介護提供体制で、高度急性期の担い手として位置づけられている病床は18万床。これに対し、7対1一般病床は現在約36万床あり、過剰気味だ。そこで、7対1、10対1一般病棟入院基本料の算定要件を厳格化する。

 大きく影響しそうなのが、一般病棟で用いている重症度・看護必要度基準の見直し。名称を重症度、医療・看護必要度とし、A項目から「血圧測定」や「時間尿測定」を削除する一方で、「専門的な治療・処置」の項目に、抗癌剤の内服、麻薬の内服・貼付、抗血栓塞栓薬の持続点滴を追加。さらに、喀痰吸引のみの場合は「呼吸ケア」から除外するなど、より急性期患者の特性を評価する項目に改める。これにより、7対1病院の約4分の1が、「重症患者の割合が15%以上」との要件を満たせなくなるとの厚労省の試算もある。

 さらに、7対1入院基本料算定病棟については、在宅復帰機能を重視する観点から、退院患者のうち自宅や回復期リハビリテーション病棟のように在宅復帰機能を持つ病棟、介護施設などに退院した割合が75%以上であることを、新たに要件として盛り込む。急性期医療についてはそのほか、より診療密度の高い体制を整えている特定集中治療室(ICU)を評価するため、現行の特定集中治療室管理料の上位ランクに相当する点数を新設。「専任の医師が常時ICU内に勤務している」「当該専任の医師に、特定集中治療の経験を5年以上有する医師を2人以上含む」などが要件となる。

 看護体制に関わる評価としては、夜間急性期看護補助体制加算を充実させる。25対1を新設し(1日35点、14日まで)、50対1(1日25点、同)、100対1(15点、同)もそれぞれ引き上げる。

 一方、気がかりなのが、「月平均72時間以下」と規定されている看護職員の夜勤要件、いわゆる72時間ルールの緩和措置の拡大だ。このルールは、看護職員一人当たりの1カ月の平均夜勤が72時間を超えた場合、通常の入院基本料ではなく、点数が著しく低い特別入院基本料(一般病棟の場合、575点)を算定しなければならないというもの。看護師の労働強化を防ぐためのルールだ。ただし現在、7対1と10対1病棟については、同要件だけが満たせない場合、特別入院基本料ではなく、正規報酬の8割となる7対1特別入院基本料(1244点)や10対1特別入院基本料(1040点)を算定できる緩和措置がある。今改定では、13対1と15対1といったその他の入院基本料にもこの2割減算の規定が拡大されることになった。

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