47歳女性。下痢と嘔吐のため救急外来を受診した。2型糖尿病があり、2年前からインスリン導入している。2日前から感冒症状があり、食欲不振のためにインスリンを自己中断していた。
バイタルサインは脈拍100回/分、血圧126/60mmHg、呼吸28回/分、体温37.8℃、SpO2 97%であった。血糖測定器表示は「Hi」となり、血糖値は600mg/dL以上と考えられた。尿中ケトン(3+)。血液ガス検査の結果は、pH7.26、PaCO2 29mmHg、PaO2 80mmHg、HCO3-14mEq/Lであった。
問1 本症例の経過と血液ガス検査結果から考えられる酸塩基平衡の状態は?
(1)呼吸性アシドーシス
(2)代謝性アシドーシス
(3)呼吸性アルカローシス
(4)代謝性アルカローシス
問2 本症例では酸塩基平衡で代償性変化が認められるが、この状態を説明している文章として正しいものは次のうちどれか?
(1)HCO3-の増加によるpHの傾きを中和しようとして、分時換気量(1回換気量×呼吸回数)を減少させ、PaCO2を増加させる。
(2)HCO3-の減少によるpHの傾きを中和しようとして、分時換気量を増加させ、PaCO2を減少させる。
(3)分時換気量の増加でPaCO2が減少したことによるpHの傾きを中和しようとして、腎尿細管でのHCO3-の再吸収を減少させる。
(4)分時換気量の減少でPaCO2が増加したことによるpHの傾きを中和しようとして、腎尿細管でのHCO3-の再吸収を増加させる。
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連載の紹介
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