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ワクチン接種から見える看護師不足の深刻さ

2022/01/14
ピネガー由紀

 オミクロン株の感染率が急増している英国では12月になり感染者がさらに拡大、新規感染者数が連日のように20万人近くの日が続く。一刻でも早いBooster jab(ブースター接種)が急務となり、12月半ばになって「18歳以上のブースター接種を年内に終わらせろ」と国からの指示が突然出された。私は2021年6月より、本業の大学病院に加えて大規模ワクチン接種会場でもバイトをしているが、現場では混乱しながらも多い日には1日2000件以上のワクチン接種をこなしている。そこで見えてきたのが英国での長年にわたる看護業界の問題だ。

 なぜ英国ではChronic nursing shortage(慢性的な看護師不足)が続くのか? 今回はMass Vaccination Centre(大規模ワクチン接種会場)での仕事を通して見えてくる英国での看護師不足について書いてみたい。

著者プロフィール

ピネガー由紀(英国正看護師、フリーランス医療通訳)●ぴねがー ゆき氏。2013年、英国マンチェスター大学看護学部卒。公営の急性期病院(NHS病院)の正看護師として、主に外科部門で病棟、手術前アセスメント、入院管理、学生指導などを担当。2015年よりフリーランス医療通訳としても活動を開始。2020年4月より新型コロナウイルス感染病棟に勤務。ツイッターで情報発信中。YouTubeでも医療英語やイギリスの看護師、連載中に出てくる英文を紹介します。

連載の紹介

ピネガー由紀の「英国NHS看護師の現場ルポ」
母国語同士でも要注意!「病院の言葉」の分かりにくさは、洋の東西を問わない──。英国の公的病院(NHS病院)で看護師として働く傍ら、医療通訳としても活躍している著者が、医療現場でよく使われる英語のフレーズを切り口に英国医療の今を伝えます。

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