日経メディカルAナーシングのロゴ画像

野戦病院化する英国コロナ病棟

2021/02/26
ピネガー由紀

 英国で新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)変異株の存在が確認されたことが、ジョンソン首相から発表された2020年12月下旬。首都ロンドンでは既に感染爆発が始まっていたが、地方ではまだ多少の余裕があった。英国の公営医療であるNHS(National Health Service;国民保健サービス)の運営病院に勤めている私も、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者を受け入れる専門病棟(以下、コロナ病棟)から本業の外科部門に戻されていた。しかし、それもつかの間。

「救急外来にコロナ病棟への入院を待つ患者があふれている! 早く次のベッドの準備をして」。病床管理部からの怒号が病棟に飛び交うことが日常茶飯事となったのは、私の勤務先では21年1月の半ばくらいだろうか。やや沈静化してきたとはいえ、いまだに「現在進行形」の英国コロナ第2波について振り返ってみよう。

著者プロフィール

ピネガー由紀(英国正看護師、フリーランス医療通訳)●ぴねがー ゆき氏。2013年、英国マンチェスター大学看護学部卒。公営の急性期病院(NHS病院)の正看護師として、主に外科部門で病棟、手術前アセスメント、入院管理、学生指導などを担当。2015年よりフリーランス医療通訳としても活動を開始。2020年4月より新型コロナウイルス感染病棟に勤務。ツイッターで情報発信中。YouTubeでも医療英語やイギリスの看護師、連載中に出てくる英文を紹介します。

連載の紹介

ピネガー由紀の「英国NHS看護師の現場ルポ」
母国語同士でも要注意!「病院の言葉」の分かりにくさは、洋の東西を問わない──。英国の公的病院(NHS病院)で看護師として働く傍ら、医療通訳としても活躍している著者が、医療現場でよく使われる英語のフレーズを切り口に英国医療の今を伝えます。

この記事を読んでいる人におすすめ