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医療関係者から医療関係者への、あるエール

2020/05/22
小林光恵

イラスト:立花 満

 4月中旬、日本でも新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が拡大する中、例えばスイスのジュネーブでは、午後9時に街中で人々が拍手をしたり口笛を鳴らしたりして、医療関係者に感謝の意を表す運動がわき起こっていると報道されていました。同様の動きは日本でもあり、「クラップ・フォー・ケアラーズ」や「フライデーオベーション」という運動に賛同した会社や役所の職員らが、職場のベランダなどに出て数分間にわたって拍手を送ったようですね。もちろん、個人レベルでSNSを通して医療関係者へのエールを届けた方も多いと思います。

 私は、こうした動きを素直にうれしく感じました。看護師の子どもが保育園で差別的取り扱いを受けたり、新型コロナウイルスの集団感染が発生した病院が「コロナ病院」と呼ばれたりと、つらくむなしい話に接していたところで、そうした状況改善のきっかけになるかもしれないと思ったからです。

 医療関係者それぞれも、外部からのエールをうれしく受け止めると同時に、他の医療関係者へ向けて拍手を送る気持ちを胸に持ち続けながら、目の前の仕事に向き合っていることでしょう。でも、きっと、医療関係者から医療関係者への拍手は、外部からの拍手とはちょっとニュアンスが違うだろうな、と考えていました。

 私自身は医療関係者と言えるほど医療現場に立っているわけではありませんが、それでも医療関係者寄りの立ち位置ではあるつもりです。そうした立場から、COVID-19の拡大による医療現場への影響について様々なニュースや知り合いからの情報に触れるたび、私なりに現場の事情を想像して、「無事を祈る」気持ちが強くなっていたからです。

著者プロフィール

小林光恵(作家、看護師)●こばやしみつえ氏。看護師、編集者を経て1991年より執筆業を中心に活動。漫画「おたんこナース」、ドラマ「ナースマン」の原案者。2017年より看護師としてデイサービスの現場で週3のアルバイト中。エンゼルメイク研究会代表(2001年~)。看護に美容ケアをいかす会代表(2016年~)。最新刊『介護はケアマネで9割決まる!』(扶桑社、2018)など著書多数。

連載の紹介

小林光恵の「ほのぼのティータイム」
人気漫画「おたんこナース」の原案者である著者が、医療・介護の現場にまつわる話題から看護師のプライベートな悩みまで、気になるテーマを取り上げます。看護師が日常の中でふと感じる疑問や悩みなどに対して、著者ならではユニークな視点から新たな提案をします。仕事で疲れてホッと一息つきたい時におススメのコラムです。

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