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「目指すべき老衰」を阻むつらい訴えに対応する(10)腹水
「腹水は抜いてはいけない」とは限らない

2019/07/12
平方 眞(愛和病院)
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腹水は、腹腔内に液体が過剰に貯留した状態を言います。腹腔内には通常、数十mLの腹水が常にあり、腸の蠕動時の潤滑油的な働きをしています。腹水は、腹膜から少しずつ出て再び腹膜から吸収され、通常は一定の量を保っています。何らかの原因で、そのバランスが崩れて腹水の量が増えていくと、腹腔内臓器を圧迫したり、横隔膜を介して肺を圧迫したりして、「お腹が張る」「痛い」「みぞおちが苦しい」「息苦しい」などの症状が現れることがあります。

著者プロフィール

1990年山梨医科大学(現山梨大学)医学部卒業。武蔵野赤十字病院、町立厚岸病院、自治医科大学血液内科を経て、1994年に諏訪中央病院に着任。96年頃から訪問を中心に緩和ケアを開始し、98年に緩和ケア担当医長に就任。2009年から愛和病院副院長。著書に『看取りの技術』(日経BP)がある。

連載の紹介

平方眞の「看取りの技術」
国内に数少ない緩和ケア専門病院で副院長を務める筆者が、これまで1500人以上の患者を看取ってきた経験を基に、患者・家族をより良い死へと導くための技を紹介します。癌などの基礎疾患を抱えていても「最期は老衰を目指す」というのが、筆者の診療スタンス。そのノウハウとは——。
著書『看取りの技術』好評販売中

 これまで1500人以上の患者を看取ってきた著者が、患者に納得いく最期を迎えてもらうための“平方流”看取り方を公開。迫り来る「多死社会」を意味あるものにするため、患者を「より良く看取る」ための技と心得を、終末期医療に携わるすべての医療者に向けて伝授する。(平方 眞著、日経BP社、3240円税込)

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