日経メディカルAナーシングのロゴ画像

一人だけど独りじゃない訪問看護

2019/05/29
菊間はっか

 訪問看護に興味はあるけれども、「単独で訪問するのは不安」「自分独りで判断する自信がない」という言葉をよく耳にします。

 その気持ち、とてもよく分かります。私は臨床を離れていた時期が10年以上と長いので、自分の知識や技術が劣っているのではないかという不安がなんとなく消えません。ブランクのない人でも、相談できる同僚や医師がすぐ近くにいる環境ではないことに不安を感じるのは当然だと思います。

 しかし、在宅医療はチームで行われるものです。利用者さんを中心に、主治医や訪問看護師、訪問薬剤師、ケアマネジャー、ヘルパー、リハビリスタッフ、デイサービススタッフなどの多職種がかかわっています。自分独りで抱え込まないことは、とても大切です。積極的に他の職種と連携を取ることで、不安はかなり軽減するのではないかと思います。

 最近はIT機器も発達しているので、大いに活用しているステーションも多いことと思います。電子カルテもずいぶん普及していますが、私の勤務するステーションもスタッフは全員スマートフォンを支給されています。

 一人で訪問したときに、例えば褥瘡になりそうな創を見つけて、処置の判断に悩むようなときもあります。そのようなときには、ご本人やご家族に了解を取った上で創部の写真を撮らせていただき、それを管理者などに送信して相談しながら処置を行っています。また主治医にも画像を送信して経過を報告することができます。

 一人勤務の負担を軽減するためには、その場での疑問はその場で解決すること、モヤモヤを持ち越さないことも大切です。

著者プロフィール

きくまはっか氏●現役訪問看護師。10年の臨床経験ののち、11年の企業健康管理室勤務などを経て、45歳で訪問看護師デビュー。現在は、東京郊外の訪問看護ステーションで非常勤勤務。趣味は4年前に始めた俳句 。訪問中、自転車を漕ぎながら1句ひねることも。東京郊外に夫と猫2匹と暮らす。

連載の紹介

ぐるぐる訪問看護
父を在宅で看取った経験から、45歳で訪問看護師デビューをしたナースが、固くなった頭と身体をフル回転!して、ぐるぐる悩みながらも楽しく働く日々──。訪問先で出会う個性的な患者やその家族、同僚たちが巻き起こす、笑えてほのぼのするエピソードをお届けします。

この記事を読んでいる人におすすめ