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DM Ensemble「2013 Vol.2 No.3」
日本人に適した食事療法と今後の課題
「特集 糖尿病食事療法の新展開」より抜粋

2015/01/20
宇都宮 一典(東京慈恵会医科大学 糖尿病・代謝・内分泌内科 医師)

宇都宮 一典氏(東京慈恵会医科大学 糖尿病・代謝・内分泌内科 医師)

 糖尿病食品交換表の改訂を迎え、今、改めて、「なにを、いかに、食べるべきか」の議論が高まっています。目指すところは血糖制御と合併症阻止、そして究極的には健康長寿です。

 現在の我が国における2型糖尿病の増加は、脂質を中心とする栄養摂取のバランスの崩れに起因している。日本人は、世界の最長寿国となり、伝統的な日本食が最も健康的であることは諸外国からも一致して指摘されている。一方で、近年の栄養摂取状況の変遷の中に、糖尿病の増加につながる要因のあることも事実である。食に対する価値観の多様性から、一律な栄養指導は困難になっている。

 また、内臓脂肪型肥満によるインスリン抵抗性を主体とする病態の増加は、確実に我が国の疾患構造に変化をもたらしている。このような状況を考えると、糖尿病の食事療法のあり方について、再検討すべき時期にきているといえよう。特に、炭水化物は血糖に直接的な関与をするばかりでなく、肥満の是正の観点などからその摂取量に関心が高まっている。

 しかし、各栄養素の意義はエネルギー代謝に関する包括的な視野に立って評価すべきであり、決して個々に論じることはできない。かかる背景から、本稿では現時点での糖尿病における食事療法の現状と課題について概説したい。


連載の紹介

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