
竹山聡美(日本私立学校振興・共済事業団 東京臨海病院 看護部)
糖尿病足病変には、合併症である神経障害が大きく影響していることは言うまでもない。神経障害は他の合併症と比較すると、罹病期間が短い段階で発症していることが多い。
足病変を有し重症化すると、残念ながら下肢切断が避けられない場合もあり、著しく患者のQOLが低下する。そのような状態にならないように、長い糖尿病の療養生活の中で継続してフットケアを行うことが、糖尿病に関わる医療者に求められている。
ここでは足の状態を把握するための観察や触診のポイント、3つの「保つ」として保清・保湿・保護、爪と胼胝・鶏眼のケア、患者の生活を知る視点について述べる。