
数日前から38℃台の発熱と食欲低下を認め、当院呼吸器内科を受診した。抗菌薬の点滴投与および内服治療を行うも改善しないため、5日後に再受診し、精査加療目的で入院した。咳嗽や喀痰はない。
入院時の身体所見は体温38.3℃、脈拍数96回/分、SpO2 96%(室内気)。肺雑音は聴取されず。血液検査所見は白血球数1万900/μL(好中球86.5%、好酸球0.8%、単球7.6%、リンパ球4.9%)、赤血球数460万/μL、ヘモグロビン10.6g/dL、血小板数28.1万/μL、CRP 16.84 mg/dL。尿中肺炎球菌抗原およびレジオネラ抗原陰性。血清β-Dグルカン陰性、アスペルギルス抗原陰性。
既往歴は50歳時に胃潰瘍で胃切除、3年前に腸閉塞手術。喫煙歴は20~59歳まで10本/日。入院時の胸部単純X線写真を示す(写真1)。