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第80回 主訴:[ショック][意識障害]
ショック状態で搬送された61歳男性
山上文(聖路加国際病院)

2014/04/09

聖路加国際病院 山上文先生

【患者】 61歳、男性

【主訴】 ショック、意識障害

【現病歴】
脳性麻痺、精神発達遅滞があり、10代のころからほぼ寝たきりの生活を送っていた。「うん」「いや」など簡単な単語での意思表示は可能であり、経口摂取も少量ではあるもののできていた。
来院3日前から経口摂取困難となり、発語がなく意思表示ができなくなっていた。来院当日訪問看護師が訪室した際に、普段と比べ明らかに全身状態が悪く39.0℃の発熱も認めたため、救急車要請、当院搬送となった。

【既往歴】 
脳性麻痺、精神発達遅滞
幼少期より症候性てんかんで他院神経内科通院中
骨Paget病指摘歴あり、治療介入なし

【内服歴】 
フェノバルビタール30mg 2錠 分2 朝夕
フェニトイン100mg 3錠 分2(1:2) 朝夕
カルバマゼピン100mg 4錠 分2 朝夕
グルタチオン50mg 6錠 分3 朝昼夕
アトルバスタチン10mg 分1 朝

【アレルギー】
薬剤:なし、食物:なし

【生活歴】
喫煙:なし、飲酒:なし

【入院時身体所見】
身長150cm、体重37kg
意識レベル JCS 30、E3V1M4、体温37.0℃、呼吸数21/分、脈拍数112/分(整)、血圧 53/29mmHg、SpO2 100%(FiO2 100%)
全身状態:不良、ぐったりしている、るい痩あり
頭頸部:眼球結膜に黄染なし、眼瞼結膜に貧血所見を認めない、頸部リンパ節腫脹なし、項部硬直なし
胸部:るい痩が強く、呼吸音と心音も聴取しづらい
腹部:平坦・軟、圧痛なし
四肢:右鼠径部、仙骨部、左右の腸骨翼に褥瘡あり
左右の腸骨翼の褥瘡は各々直径10センチ程度であり周囲に発赤と熱感伴い、中心部は壊死し、茶褐色に変色している

【入院時検査所見】
血液検査:WBC 8200/μL、Hb 9.2g/dL、MCV 98.2fL、PLT 21.1万/μL、BUN 45.1mg/dL、Cr 0.71mg/dL、TP 5.1g/dL、Alb 1.5g/dL、T-bil 0.4mg/dL、AST 124IU/L、ALT 60IU/L、ALP 199IU/L、γ-GTP 12IU/L、LDH 449IU/L、CK 513IU/L、CKMB 11IU/L、Na 145mEq/L、K3.3mEq/L、Cl 106mEq/L、CRP 13.9mg/dL、PT-INR 1.27、APTT 30.4sec、D-dimer 5.7μg/mL
尿定性:SG 1.010、Pro 3、OB 3、Glu-、WBC-、Uro±、ケトン-

著者プロフィール

MedPeer(メドピア)●日経メディカル Onlineとメドピア(株)が共同運営する医師向けコミュニティーサイト。著名臨床研修指定病院との連携によるオンライン症例検討、薬剤に関する口コミ評価、各種のアンケートなどを実施。

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