聖路加国際病院 横田和久先生
◆患者 28歳男性
◆主訴 発熱
◆既往歴 特記すべき既往なし
◆アレルギー 特になし
◆生活歴 飲酒なし、喫煙なし
◆内服薬 常用薬なし、発熱時にアセトアミノフェンやロキソプロフェンを内服
◆現病歴 200X年X月8日から同年X月11日の4日間インドネシア・バリ島を妻と旅行した。X月11日の帰国中の飛行機内で全身の関節痛と筋肉痛、体熱感を認めていたが、特に体温は測定しなかった。帰国後すぐに沖縄へ出張に行き、X月12日夕方に帰宅したところ40℃の発熱を認めたため、当院救急外来受診となったが、ごく軽度の咽頭痛と咳嗽を認め、上気道炎の診断で帰宅となっていた。咽頭痛・咳嗽は軽快したものの、その後も発熱が続くため、X月14日、当院救急外来再診となり、発熱の精査加療目的で同日入院となった。
<入院時身体・検査所見>
【バイタルサイン】
身長:172.0cm 体重:75.00kg
意識清明 BT 38.6度 BP 114/67 mmHg HR 113回/分 整 RR 14回/分 SpO2 99%(room air)
【頭頸部所見】眼瞼結膜蒼白:なし 眼球結膜:軽度充血あり、黄疸なし 副鼻腔圧痛・叩打痛なし 舌湿潤、咽頭・扁桃に発赤・腫脹なし 口腔粘膜に異常なし 甲状腺の腫脹・圧痛なし 頸部リンパ節触知せず 頸部Bruit聴取せず
【胸部所見】胸郭の変形なし 心尖拍動の偏位なし 呼吸音:清 明らかなラ音なし 心音:1→2→3(-)4(-) 明らかな心雑音なし
【腹部所見】平坦・軟 腸蠕動音正常 圧痛なし 肝脾腫触知せず
【四肢・その他所見】体幹・顔面・四肢に淡い発赤を認める、圧迫にて消褪する 明らかな痂疲など認めず 脊柱叩打痛なし 浮腫なし 筋肉把握痛なし 関節腫脹・熱感・圧痛なし チアノーゼなし 黄染なし 出血斑なし
MedPeer ケース・カンファレンス
第62回 主訴:[発熱]
インドネシア・バリ島から帰国後に発熱を主訴に来院した28歳男性
横田和久(聖路加国際病院)
2013/07/19
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著者プロフィール
MedPeer(メドピア)●日経メディカル Onlineとメドピア(株)が共同運営する医師向けコミュニティーサイト。著名臨床研修指定病院との連携によるオンライン症例検討、薬剤に関する口コミ評価、各種のアンケートなどを実施。

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