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第56回 主訴:[腰痛]
糖尿病、肝硬変、肝細胞癌で治療中の74歳男性
小澤正幸(江別市立病院)

2013/05/20

江別市立病院 小澤正幸 先生

【患者】 74歳、男性

◆現病歴
糖尿病や肝硬変、肝細胞癌で他院治療中の74歳男性。7日前までは普段と変わりなかった。
6日前の日中に椅子に座っていて物を取ろうと腰を捻った際に強い腰痛を自覚した。夜には38℃の発熱も認めた。5日前に他院救急外来を受診し鎮痛剤を処方された。腰痛が持続するため3日前に他院整形外科を受診し、腰椎レントゲン撮影を行ったが異常は指摘されず湿布薬外用、鎮痛剤を服用し保存的治療の方針となった。
入院当日、もともと定期受診予定であったかかりつけの内科を受診し、腰痛で移動も困難なため入院目的に紹介受診された。

腰痛については労作時痛が強く安静により痛みは改善するが、痛みが強く歩行は困難で排尿は尿瓶で行っている。下肢のしびれはなし。悪寒戦慄なし。上気道症状なし。腹痛なし。下痢なし。

◆既往歴
糖尿病 3年前に指摘。HbA1c6%台後半で経過 メトグルコ(250)4T 2×
C型慢性肝炎 2年前に指摘。
肝細胞癌 2年前に指摘。ラジオ波焼灼療法を施行済み。
不眠症 マイスリー(5)1T 1×

◆社会歴
独居、ADL・IADL:腰痛の出現前までfull、現在は無職だが、60歳まで事務職
シックコンタクトなし。

◆家族歴 特記すべきものなし

◆身体所見
意識清明、体温36.6℃、呼吸16/分、脈拍60/分、血圧 142/72mmHg、SpO2:98%(室内気) 
頭頸部:咽頭発赤なし、頸部リンパ節触知せず、その他も特記異常なし。
胸部:心音正常、心雑音なし。呼吸音は清。
腹部:軽度膨満・軟、腸蠕動音は微弱、局所の打診痛・圧痛なし。
背部:CVA叩打痛なし。
四肢:edemaなし。
腰の所見:表面に皮疹なし、発赤や熱感なし、脊柱叩打痛なし
神経学的所見:下肢のMMT 右腸腰筋のMMTは4レベルだが他は5、下肢の感覚 L1以下に低下や左右差なし、深部腱反射:明らかな亢進や左右差なし、SLRテスト 右が30度で陽性 

著者プロフィール

MedPeer(メドピア)●日経メディカル Onlineとメドピア(株)が共同運営する医師向けコミュニティーサイト。著名臨床研修指定病院との連携によるオンライン症例検討、薬剤に関する口コミ評価、各種のアンケートなどを実施。

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