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第46回 主訴:[発熱][意識障害]
急性腎盂腎炎で入院中に意識障害をきたした63歳女性
織田錬太郎(亀田総合病院)

2013/02/08

亀田総合病院 織田錬太郎先生

【主訴】 発熱、意識障害

【現病歴】
4年前より視神経脊髄炎で当院神経内科、視神経脊髄炎後疼痛で当院緩和ケア科に通院している。
入院当日起床時に入れ歯がガチガチするくらいの悪寒・戦慄を認めた。その後体温を測定すると37.5℃の発熱を認めたが、その他軽度の頭痛がある程度であったため自宅で経過を見ていた。しかし普段は伝え歩き可能だったが、体動困難となり当院救急外来を家族に付き添われて受診した。
受診時に発熱、膿尿・細菌尿(グラム染色で腸内細菌様のグラム陰性桿菌)を認め、その他にfocusとなる所見を認めず、急性腎盂腎炎の診断で当科入院となりピペラシリン・タゾバクタムで治療が開始された。
しかし発熱は以後も継続し、入院4日目より傾眠傾向となっていたが、新規の熱源となるような所見がなく、意識障害は内服していたトラムセットR(トラマドール塩酸塩/アセトアミノフェン)の影響が考えられ、内服中止となり経過観察となっていた。
入院5日目に尿培養よりKlebsiella pneumoniaeが検出され、ピペラシリン・タゾバクタムからセファゾリンに抗菌薬変更となったが、意識障害は遷延していた。

<Review of system(入院5日目)>
陽性所見:発熱、意識障害
陰性所見:悪寒、戦慄、不眠、体重減少、寝汗、頭痛、めまい、咽頭痛、嚥下時痛、耳鳴、鼻汁、胸痛、呼吸苦、起坐呼吸、咳、痰、喀血、吐血、腹痛、嘔気、嘔吐、下痢、便秘、血尿、頻尿、排尿時痛、残尿感、失禁

【既往歴】
視神経脊髄炎(59歳)、高血圧症、脂質異常症、糖尿病、骨粗鬆症、陳旧性脳梗塞

【家族歴】 なし

【生活歴】
ADLは伝い歩きで5-10m歩行可能、夫と息子と3人暮らし
喫煙歴:なし、飲酒歴:なし、ペット:なし、温泉・循環風呂:入っていない、
sick contact:なし、海外渡航歴:なし

【アレルギー】 なし

【内服歴】
プレロンR(プレドニゾロン)17.5mg、イムランR(アザチオプリン)100mg、
カルネートR(エナラプリル)5mg、バイアスピリンR(アスピリン)100mg、
パリエットR(ラベプラゾール)10mg、エブランチルカプセルR(ウラピジル)15mg、
以上、1日1回1錠朝食後
ベネットR(リセドロネート)2.5mg 1日1回1錠起床後
リピトールR(アトルバスタチン)5mg 1日1回1錠夕食後
ファスティックR(ナテグリニド)90mg+30mg 1日3回1錠ずつ(1回120mg)毎食後
ベイスンR(ボグリボース)0.3mg 1日3回 1錠ずつ毎食後
リリカカプセルR(プレガバリン) 75mg 1日3回 1カプセルずつ毎食後
リリカカプセルR(プレガバリン) 25mg 1日3回 2カプセルずつ毎食後
ランドセンR(クロナゼパム) 0.5mg 1日3回 朝食後1錠、昼食後1錠、夕食後2錠
デュロテップMTパッチR(フェンタニル)2.1mg 1日1回貼付

著者プロフィール

MedPeer(メドピア)●日経メディカル Onlineとメドピア(株)が共同運営する医師向けコミュニティーサイト。著名臨床研修指定病院との連携によるオンライン症例検討、薬剤に関する口コミ評価、各種のアンケートなどを実施。

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