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第45回 主訴: [発熱][左殿部痛]
発熱、左殿部痛で入院した80歳女性
尾田琢也(飯塚病院)

2013/01/30

飯塚病院 尾田琢也先生

【症状・兆候主訴】 発熱、左殿部痛

【患者】 80歳、女性

【現病歴】
高血圧症、2型糖尿病にて近医で通院加療中、両側変形性膝関節症に対して、月2回関節注射を受けていた。入院前日夕より軽度の左殿部痛を自覚していた。入院当日朝、起床しようとしたところ、左殿部痛のため、伝い歩きとなった。その後、横になって休んでいたが、昼には痛みのため、起き上がれなくなった。夕方からは、悪寒を伴う発熱があり、当院救急外来を受診した。

【既往歴】
特記すべき事項なし

【薬剤歴】
アマリール(0.5)1T 1×朝後、ブロプレス(8)1T 1×朝後、ラシックス(10)1T 1×朝後、ビビアント(20)1T 1×朝後、セレコックス(100)1T 1×朝後、ベシケア(5)1T 1×朝後、ガスター(10)2T 2×朝夕後、ユベラN(100)3T 3×毎食後

【生活歴】
飲酒なし。喫煙なし。

【身体所見】
身長138.0cm、体重55.5kg。意識清明、体温38.9℃、呼吸22/分、脈拍114/分・整、血圧120/76mmHg、SpO2 98%(室内気) 一般状態:疼痛のためやや苦悶様。頭頸部:眼瞼結膜に黄染や蒼白なし。項部硬直なし。咽頭発赤や腫大なし。甲状腺の圧痛や腫大なし。胸部:心音正常、心雑音なし。呼吸音は清、副雑音なし。腹部:肝脾腫なし。圧痛なし。背部:脊柱叩打痛なし。cost-vertebral angleに叩打痛や圧痛なし。殿部に発赤や圧痛なし。左股関節伸展にて誘発される左殿部痛あり。陰部:肛門括約筋反射あり。四肢:両側膝関節腫脹なし、可動痛なし。両側前傾小粒に軽度の圧痕性浮腫あり。皮膚:点状出血なし。神経学的所見:深部腱反射左右差なし温痛覚・触圧覚の左右差なし。下肢筋力の明らかな左右差なし。肛門周囲の感覚低下なし。表在リンパ節:触知しない。

【検査所見】
WBC 11830/μL(Ne 91.9 %、Ly 4.8 %、Mo 1.9 %、Eo 0.9 %、Ba 0.1 %)、Hb 14.3 g/dL、Ht 43.0 %、PLT 10.8万/μL、Glu 120 mg/dL、TP 8.0 g/dL、Alb 3.9 g/dL、BUN 25 mg/dL、Cr 0.9 mg/dL、T-bil 1.1 mg/dL、AST 22 IU/L、ALT 16 IU/L、LDH 264 IU/L、ALP 202 IU/L、γ-GTP 74 IU/L、Na 136 mEq/L、K 4.2 mEq/L、Cl 103 mEq/L、Ca 9.6 mg/dL、CRP 5.73 mg/dL、血沈 54 mm/hr、尿検査:異常なし
静脈血ガス(室内気):pH 7.538、PCO2 30.3 Torr、HCO3 25.2 mmol/L、Lac 15.3 mg/dL
心電図:異常なし
胸部X線:異常なし

【追加の問診事項】
1.左殿部痛の詳細?
安静時痛なし。左股関節伸展で疼痛は増悪。放散痛なし。これまでに同様の痛みなし。転倒や打撲歴なし。尿失禁や便失禁なし。


著者プロフィール

MedPeer(メドピア)●日経メディカル Onlineとメドピア(株)が共同運営する医師向けコミュニティーサイト。著名臨床研修指定病院との連携によるオンライン症例検討、薬剤に関する口コミ評価、各種のアンケートなどを実施。

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