日経メディカルのロゴ画像

第38回 主訴: [嘔吐 視力障害]
視力障害、嘔吐を主訴に来院した80歳女性
小林大輝(聖路加国際病院一般内科)

2012/11/20

◎聖路加国際病院一般内科 小林大輝先生

【患者】 80歳、女性

【主訴】 視力障害、嘔気

【現病歴】
ADL自立した女性。来院日に歌舞伎観劇をしていた。終了後、昼食を摂取した後から嘔気、右眼視力障害を自覚した。その後3回嘔吐をしたため、救急車を要請し当院来院した。
嘔吐は食物残差で、非血性。腹痛は認めず、下痢も認めない。最近の生もの摂取はない。視力障害は右眼のみの霧視。視野欠損ははっきりしない。発症様式は明確ではない。流涙は認めない。頭痛を認める。頭部全体で圧迫性。発熱は認めない。眩暈、難聴、耳鳴りは認めない。

【アレルギー歴】 なし

【既往歴】
骨粗鬆症
17歳頃:肺結核、気胸
30歳頃:虫垂炎
30歳頃:帝王切開
65歳:顔面皮膚がん(2度切除)
68歳:大腸がん(内視鏡的粘膜下層剥離術後)
76歳:右肩関節骨折(人工肩関節置換術)

【内服歴】
ビタミンB群配合剤 3錠/日、トコフェロールニコチン酸エステル 600mg/日、アルファカルシドール 1.0μg/日、アレンドロン酸ナトリウム 35mg/週

【嗜好歴】 飲酒喫煙共になし。

【家族歴】 弟、妹:胃がん

【入院時身体所見】
身長148cm、体重34.8kg BMI 15.9。
意識清明、体温36.3℃、呼吸20回/分、脈拍89回/分(不整)、血圧 122/61mmHg、SpO2 96%(室内気)
全身状態:やや不良。
頭頸部:眼結膜に貧血なし、黄染なし。流涙や結膜充血は認めない。瞳孔3.5mm/2.5mm、対光反射あり/あり。口腔内に異常を認めない。項部硬直なし。Joltサイン陰性。頸部リンパ節腫脹なし。
胸部:呼吸音 清。心音不整。胸骨右縁第2肋間にLevineII/VIの収縮期雑音聴取。過剰心音を認めない。
腹部:平坦・軟。腸蠕動音正常。圧痛を認めない。Murphyサイン、Mcburney点の圧痛を認めない。
四肢:両側下腿にI°浮腫を認める。
神経学的所見:脳神経に異常を認めない。四肢に麻痺を認めない。運動失調を認めない。深部腱反射の異常を認めない。バビンスキー反射陰性。

著者プロフィール

MedPeer(メドピア)●日経メディカル Onlineとメドピア(株)が共同運営する医師向けコミュニティーサイト。著名臨床研修指定病院との連携によるオンライン症例検討、薬剤に関する口コミ評価、各種のアンケートなどを実施。

連載の紹介

MedPeer ケース・カンファレンス
医師が医師のために運営する日本最大の医師限定掲示板「MedPeer」では、会員医師がネット上で自由に参加できる症例検討会を実施中(iCC;インタラクティブ・ケース・カンファレンス)。その中から興味深い症例をピックアップして紹介します。

この記事を読んでいる人におすすめ