◎出題:聖路加国際病院 石金正裕先生
【患者プロフィール】
58歳、男性
健康保険未取得で医療機関通院歴がない。独居生活者。
【主訴】 意識障害
【現病歴】
家族によると、入院6日前に40℃前後の発熱があったと本人から電話で連絡があったという。5日前の夜に「熱は下がったが、体が疲れていて食べると吐いてしまうので、何かにあたったのではないか」というメールが家族に届いた。2日前に義理の息子が電話をかけたが、連絡がとれなかった。入院数時間前に、義理の息子が患者のマンション宅を訪れたところ、患者は布団から離れたところで寝ており、周囲やトイレに吐物がみられた。患者は目を見開いたままで会話が成立せず、呼吸も荒いため、救急車を要請し当院ERに搬送された。
【既往歴】
繰り返す結膜炎があり、市販の点眼薬で治療していた。
【嗜好歴】
喫煙:40~60本/日×35年、3年前から禁煙
飲酒:焼酎2~3杯/日
【家族歴】
父:心疾患、母:高血圧、脳出血、長男:糖尿病、次男:高血圧、高尿酸血症、三男:34歳で突然死
【入院時身体所見】
身長165cm、体重56kg、意識GCS E4V1M1、体温38.1℃、呼吸42回/分、脈拍127回/分(整)、血圧125/95mmHg、SpO2 88%(室内気)
<頭頸部>両眼球結膜に充血あり、眼瞼結膜に黄染なし、右眼に眼脂あり、点状出血なし、副鼻腔叩打痛なし、項部硬直あり、口腔内不衛生
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著者プロフィール
MedPeer(メドピア)●日経メディカル Onlineとメドピア(株)が共同運営する医師向けコミュニティーサイト。著名臨床研修指定病院との連携によるオンライン症例検討、薬剤に関する口コミ評価、各種のアンケートなどを実施。

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