◎福知山市民病院 中山雅臣先生
【患者プロフィール】
54歳男性
【主訴】 発熱+呼吸困難感
【現病歴】
※本人が呼吸困難感が強いこと+Baseの精神疾患のため、初診時は多くのことが聴ける状態ではありませんでした。
もともと精神疾患にて施設入所中の方。週3回は作業所のようなところで勤務ができる状態。
当院受診の約3日前から38℃台の発熱あり。同日に近医受診し、レボフロキサシンを含む投薬を受けた。翌日・翌々日も同院を受診し、何らかの点滴を受けていた。受診当日朝に38度台の発熱に呼吸困難感を伴ったため、当院救急外来を受診した。
咳嗽はあったとのこと(施設の方より)。
【ROS】
<一般>
悪寒あり。戦慄なし。食欲は低下。
<胸部>
胸痛・胸部圧迫感なし。動悸の自覚なし。発作性夜間呼吸困難・起座呼吸ではなかったとのこと。呼吸困難感の発症がSuddenなのか、Acuteなのか、明確ではない。血痰なし。
<消化管>
嘔吐・下痢などなし。
<ほか>
自覚している発疹・掻痒感などなし。
【既往歴】 精神疾患(周期性不安症)、高血圧症、脂質異常症
【生活歴】 喫煙:6本×34年、飲酒:なし
【投薬】
アムロジピン、ファモチジン、タムスロシン、クエチアピン、バルプロ酸ナトリウム、クロナゼパム、トリアゾラム、ブロチゾラム、センノシド、クロタミトンクリーム、酸化マグネシウム、メキタジン、ロキソプロフェン、セトラキサート
【身体所見】
身長160cm、体重69kg。しんどそうではあるが、重篤感はあまりない。
体温 38.6℃、血圧 111/53mmHg、脈拍 102回/分 整、SpO2 53%(room air)、呼吸数 24回/分
意識清明、眼瞼結膜:貧血・眼球結膜黄疸なし、頸部:リンパ節腫脹なし 頚静脈の怒張:未確認
心:S2 亢進なし。S3/4なしと判断。心雑音なし
肺:両側 胸部背部ともに、ins.& exp. wheezes,ins. coarse cracklesを聴取
腹部:平坦 軟、圧痛なし、筋性防御なし
四肢:全身に冷汗 著明。浮腫なし、チアノーゼなし。発疹なし。
神経学的所見:明らかな神経巣症状なし(正確には所見は取っていません)
【Lab】
MedPeer ケース・カンファレンス
第15回 主訴: [発熱+呼吸困難感 ]
急性発症の発熱・呼吸困難感を主訴に来院した54歳男性
中山雅臣(福知山市民病院)
2012/03/28
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著者プロフィール
MedPeer(メドピア)●日経メディカル Onlineとメドピア(株)が共同運営する医師向けコミュニティーサイト。著名臨床研修指定病院との連携によるオンライン症例検討、薬剤に関する口コミ評価、各種のアンケートなどを実施。

連載の紹介
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