日経メディカルのロゴ画像

第11回 主訴: [発熱(7日間持続)]
1週間持続する発熱を主訴にした妊娠30週目の26歳女性
藤田浩二(亀田総合病院)

2012/02/20

◎出題:亀田総合病院 藤田浩二先生

【患者プロフィール】
26歳女性(妊娠30週0日)

【主訴】
発熱(7日間持続)

【現病歴】
発熱を主訴に産婦人科から総合診療科へコンサルトとなった妊娠30週0日の26歳女性。
来院1週間前より全身倦怠感、食欲不振、頭痛(後頚部が締め付けられるような感覚という訴え)あり。
初期の主訴の中には発熱はなかったため、経過観察をしていたが、その翌日、来院6日前に38.9度の発熱あり近医を受診、アセトアミノフェン500mgを内服して自宅で経過をみていた。
アセトアミノフェン内服後にいったん36度台まで解熱したが、同日夕方に悪寒戦慄とともに、39.0度まで発熱あり。
発熱の精査目的で産科受診し同日入院なると同時に、総合診療科にコンサルトとなり併診となった。

【ROS】
陽性:発熱、悪寒戦慄、食思不振、全身倦怠感、頭痛、左耳耳閉感、腹部膨満感(妊娠のため腹部に張りあり)、右下腹部痛、両側手掌紅斑
陰性:嘔気、頚部痛、咽頭痛、鼻汁、耳痛、耳鳴り、目眩、咳、痰、呼吸苦、胸痛、下痢、排尿時痛、背部痛、帯下、両側手掌紅斑以外の皮疹、関節痛

【既往歴】
2006年 腹腔鏡補助下右卵巣嚢腫摘出術(dermoid Cyst)
アトピー性皮膚炎
妊娠出産歴なし、流産・中絶歴なし、今回が最初の妊娠
梅毒・ウイルス性肝炎(HBVおよびHCV)・HIVに関しては陰性確認済み

【家族歴】
特記事項なし

【手術歴】
腹腔鏡補助下右卵巣嚢腫摘出術

【現在内服中薬剤】
今回の発熱時にアセトアミノフェン2000mg 分4 朝・昼・夕食後、眠前

【アレルギー】
なし

【嗜好歴】
喫煙なし、飲酒なし

【シックコンタクト】
なし

【渡航歴】
なし

【動物・昆虫接触歴/野山での作業】
実家に屋外で飼っている犬が1匹いるが接点なし、噛まれたり、なめられたりなどの接触もない
その他の動物や昆虫の接触なし、草むら、野山での作業歴なし

【身体所見】
意識清明
血圧 130/90mmHg,心拍数 125回/分,呼吸数 20回/分,体温 38.1度,酸素飽和濃度 97%(room air)
頭頚部:眼瞼結膜貧血なし、眼球結膜黄染なし
項部硬直なし、Jolt accentuation陰性、リンパ節触れず、その他特記所見なし
口腔内:咽頭発赤なし、粘膜に異常なし
耳:鼓膜に異常所見なし、外耳道にも異常所見なし
甲状腺:触知せず、圧痛なし
胸部:呼吸音 清 ラ音聴取せず 左右差なし air入り良好、心音正常 心雑音なし
腹部:妊娠30週0日のため膨隆・軽度の腹部の張りあり、右下腹部に軽度圧痛あり
背部:CVA tendernessなし、脊椎叩打痛なし
四肢:浮腫なし
皮膚:もともとアトピー性皮膚炎あり、頚部などアトピー性皮膚炎による掻痒部位の掻破痕があるがその他の皮疹なし
両側手掌紅斑あり、出血斑なし、紫斑なし、表在リンパ節触知せず
神経:明かな神経学的異常所見なし

著者プロフィール

MedPeer(メドピア)●日経メディカル Onlineとメドピア(株)が共同運営する医師向けコミュニティーサイト。著名臨床研修指定病院との連携によるオンライン症例検討、薬剤に関する口コミ評価、各種のアンケートなどを実施。

連載の紹介

MedPeer ケース・カンファレンス
医師が医師のために運営する日本最大の医師限定掲示板「MedPeer」では、会員医師がネット上で自由に参加できる症例検討会を実施中(iCC;インタラクティブ・ケース・カンファレンス)。その中から興味深い症例をピックアップして紹介します。

この記事を読んでいる人におすすめ