<処方箋の具体的内容は>
<何が起こりましたか?>
・患者から後発医薬品の希望があったため、一般名処方でインドメタシンクリーム 1%(1 本 70 g 入り)を処方したが、後発品には 70 g の包装規格がなかった。
<どのような過程で起こりましたか?>
・患者は肩の痛みのため受診し、痛み止めとしてインドメタシンクリーム 1% を処方した。患者から「薬は後発品でほしい」という要望を受けたため、一般名処方(<処方 1>)で処方を行った。
・診察後、しばらく後に保険薬局から電話があり、「本日、インドメタシンクリームを処方された患者さんですが、後発品を希望されており、後発品で調剤しようと思いましたが、今回ご処方された 1 本 70 g の包装が後発品にはありません。可能でしたら後発品の 1 本 50 g のものを 3 本に変更いただけないでしょうか」と問い合わせがあった。
<どのような状態になりましたか>
・PMDA の web サイトで添付文書を確認したところ、先発品のイドメシンコーワクリーム 1% は 1 本 35 g と 70 g の包装規格(容量)であるが、後発品は 25 g と 50 g の規格しかないことが分かった。
・少し量が異なるが、50 g×3 本でも問題ないと考えられたため、50 g を 3 本の処方に変更して調剤し、患者さんに渡してもらえるようお願いした。
<なぜ起こったのでしょうか?>
・インドメタシンクリームは先発品と後発品で容量が異なることを知らなかった。そもそも、先発品と後発品で含有成分の濃度や錠剤の含有量などのいわゆる「規格」が異なることがあることは知っていたが、クリームのグラム数など容量が異なる場合があることは知らなかった。
<二度と起こさないためには今後どうしますか?>
・先発品と後発品で包装規格(1 包装あたりの含量、容量)が異なる場合があることを頭にとめておく。
・頻繁に処方する薬で、先発品と後発品で 1 包装あたりの含量が異なるものがないか確認しておき、覚えておくようにする。