日経メディカルのロゴ画像

漢方薬の用量違いの包装を知らずにヒヤリ!

2012/10/23

<処方せんの具体的内容は>

30歳代 女性
<処方1> 心療内科
デプロメール錠25 (25mg) 2錠
1日2回 朝夕食後
28日分
クラシエ半夏厚朴湯エキス細粒 6g
1日3回 毎食後
28日分

<何が起こりましたか?>

・初来院の患者に、他院からの継続処方としてクラシエ半夏厚朴湯エキス細粒を分3で処方したが、薬局からの疑義照会により、これまで患者は半夏厚朴湯(1包3g)を分2で服用していたことが判明した。

<どのような過程で起こりましたか?>

・患者はうつ病であり、今回始めて本院を受診した。
・診察後、これまで他院で処方されていた医薬品のうち、デプロメール錠<フルボキサミン> とクラシエ半夏厚朴湯エキス細粒を継続して処方した。
・処方の際、クラシエ半夏厚朴湯エキス細粒の1日量が6gであったため、1包2gで2g×3と思い込み、1日3回で処方してしまった。

<どのような状態になりましたか>

・数時間後、保険薬局から電話があり「クラシエ半夏厚朴湯を処方された患者さんですが、半夏厚朴湯をこれまで 1日3回でなく、デプロメール錠と同じ1日2回で服用されていたそうです。クラシエの製品には1包3gの包装もあります。いかがいたしましょうか?」と疑義照会を受けた。
・1日2回の方が患者にとって服用しやすいと考えられたため、クラシエ半夏厚朴湯の服薬回数を1日2回に修正した。

<なぜ起こったのでしょうか?>

・患者は他の病院から転院してきており、今回が初めての診察であったため、症状の確認や処方薬の検討を注意深く行わなければならず、服薬回数などの細かい点までは把握しきれなかった。
・半夏厚朴湯の1日量が6gであり、処方入力の際に2gの包装があることが確認できたため、分3の1日3回と思い込んでしまった。
・普段は漢方薬をあまり処方しないため、クラシエ製薬の製剤に2gと3gなどの複数の分量の包装があることを知らなかった。

連載の紹介

医師のための薬の時間
薬物治療に関するヒヤリ・ハット事例や薬物相互作用に関する情報を毎週提供しているNPO法人医薬品ライフタイムマネジメントセンター「医師のための薬の時間」(東京大学大学院薬学系研究科の教員が運営)。その内容の一部をご紹介します。
*印は医薬品ライフタイムマネジメントセンターのWebサイトにあり、記事にリンクしています。

この記事を読んでいる人におすすめ