日経メディカルのロゴ画像

複数科で同効薬を処方しそうになってヒヤリ!

2012/02/28

<処方せんの具体的内容は>

<処方1> A病院の内科
プレミネント配合錠 1錠
1日1回 朝食後
28日分
その他処方薬の記載省略

<何が起こりましたか?>

・プレミネント配合錠<ロサルタンカリウム/ヒドロクロロチアジド>を新しく処方したところ、患者は他診療科で同効薬が処方されていた。

<どのような過程で起こりましたか?>

・患者にプレミネント配合錠を新しく処方したところ、院外の薬局から連絡があり、「患者は肺真菌症の治療のため、A病院の呼吸器科を受診しています。呼吸器科で高血圧症の治療も行っており、以前からブロプレス<カンデサルタンシレキセチル>とコニール錠<ベニジピン塩酸塩>を服用中です<処方2>。プレミネント配合錠のロサルタンカリウムとカンデサルタンシレキセチルは、どちらもアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)のため、同効薬の重複投与になりますが、いかがいたしましょうか」と疑義照会された。
<処方2> A病院の呼吸器科(<処方1>と同じ日)
ブロプレス錠8(8mg) 1錠
1日1回 朝食後
28日分
コニール錠2(2mg) 1錠
1日1回 朝食後
28日分
その他処方薬の記載省略

<どのような状態になりましたか>

・プレミネント配合錠の処方を中止した。

<なぜ起こったのでしょうか?>

・患者に他診療科から降圧薬が処方されていることを把握しておらず、服用薬についての確認を怠った。
・患者が医師に他診療科の受診や、服用中の薬剤について伝えていなかった。

<二度と起こさないためには今後どうしますか?>

・基本的なことであるが、他の診療科や他の医療機関の受診状況や服用薬の確認を徹底する。
・患者に、複数診療科・医療機関の受診時には、医師に服用薬等の情報を伝えるように指導する。また、なぜ伝える必要があるかについても説明する。
・配合剤の含有成分の薬効は注意深く確認し、今回のような同一薬効の薬剤の重複処方のチェックの漏れがないように留意する。

連載の紹介

医師のための薬の時間
薬物治療に関するヒヤリ・ハット事例や薬物相互作用に関する情報を毎週提供しているNPO法人医薬品ライフタイムマネジメントセンター「医師のための薬の時間」(東京大学大学院薬学系研究科の教員が運営)。その内容の一部をご紹介します。
*印は医薬品ライフタイムマネジメントセンターのWebサイトにあり、記事にリンクしています。

この記事を読んでいる人におすすめ