<処方せんの具体的内容は>
<何が起こりましたか?>
<どのような過程で起こりましたか?>
・患者から、眼科でワーファリンとサンコバ点眼液<シアノコバラミン>が処方されていると告げられたが、エビスタとワーファリンに特に問題となる相互作用はないと考えられたので、患者には「併用しても大丈夫」と説明した(ただし、エビスタ錠の医薬品添付文書の併用注意の項に「ワルファリンを含むクマリン系抗凝血薬と併用する場合、プロトロンビン時間の減少が報告されていることから、エビスタによる治療の開始あるいは終了の際、プロトロンビン時間を注意深くモニターする必要がある」と記載されているが、本事例でエビスタ錠投与前に血液凝固能検査は行わなかった)。
・かかりつけ薬局から連絡があり、「患者は網膜静脈血栓症で眼科にかかっており、エビスタは網膜静脈血栓症患者に禁忌ですが、処方は変更されますか」と疑義照会された。
<どのような状態になりましたか>
<なぜ起こったのでしょうか?>
<二度と起こさないためには今後どうしますか?>
・薬剤の相互作用だけではなく、疾患への影響もチェックする。特に、禁忌や慎重投与は必ず確認をする。
・エビスタはワルファリンを含むクマリン系抗凝血薬とは併用注意であり、併用する場合は、エビスタによる治療の開始あるいは終了の際、血液凝固能検査を行う必要があることに注意する(併用により、プロトロンビン時間の減少が報告されているため)。