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薬物相互作用コンサルティング (6)
コルヒチンとクラリスの併用を中止したのは妥当か?【全文掲載】

2006/09/25

問題編

1 処方の具体的内容は?

40歳代、男性
<処方1> クリニック(耳鼻咽喉科)

クラリス錠 (200 mg) 2 錠 1 日 2 回 朝夕食後 3 日分
ビソルボン錠 (4 mg) 3 錠 1 日 3 回 毎食後 3 日分
ムコダイン錠 (500 mg) 3 錠 1 日 3 回 毎食後 3 日分



<処方2> 病院の眼科

コルヒチン錠(0.5 mg) 2 錠 1 日 2 回 朝夕食後 28 日分(保険適用外)
リンデロン液 (0.1%) 2 本 1 日 4 回 点眼 (両眼)
ミドリン P 点眼液 2 本 1 日 4 回 点眼 (両眼)



処方薬の一般名/他の商品名リスト


2 何が起こりましたか?、何が疑問ですか??

 急性気管支炎で当クリニックを受診した患者に、<処方 1>を処方しようとした。患者がクラリスと相互作用を起こす医薬品を服用していないかをチェックするために、患者に質問したところ、患者はベーチェット病の治療で、他の病院の眼科において<処方 2>を使用しているとのことであった。クラリス錠<クラリスロマイシン>の添付文書の相互作用(併用注意)の項には、以下の記載があり、クラリスとコルヒチンは併用注意の組み合わせであることがわかった。


<薬剤名等>コルヒチン
<臨床症状・措置方法>
本剤との併用によりコルヒチン中毒症状(汎血球減少、肝機能障害、筋痛、腹痛、嘔吐、下痢、発熱等)が発現したとの報告がある。
<機序・危険因子>
本剤がコルヒチンの肝臓における代謝を阻害することにより、コルヒチンの血中濃度を上昇させる可能性がある。


 念のため、クラリス錠の処方を中止して、添付文書には、コルヒチンとの相互作用が記載されていなかったセフェム系抗生剤のセフゾン<セフジニル>に処方変更した。(<処方 3>)


<処方3> 変更後の処方:クリニック(耳鼻咽喉科)

セフゾンカプセル (100 mg) 3 Cp 1 日 3 回 毎食後 3 日分
ビソルボン錠 (4 mg) 3 錠 1 日 3 回 毎食後 3 日分
ムコダイン錠 (500 mg) 3 錠 1 日 3 回 毎食後 3 日分


 しかしながら、クラリスとコルヒチンの併用で、実際にどれくらいの影響があるのかは不明なままであった。そこで、クラリスはコルヒチンとの併用は回避した今回の対応は妥当であったか教えていただきたい。


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連載の紹介

医師のための薬の時間
薬物治療に関するヒヤリ・ハット事例や薬物相互作用に関する情報を毎週提供しているNPO法人医薬品ライフタイムマネジメントセンター「医師のための薬の時間」(東京大学大学院薬学系研究科の教員が運営)。その内容の一部をご紹介します。
*印は医薬品ライフタイムマネジメントセンターのWebサイトにあり、記事にリンクしています。

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