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動画解説◎整形外科用手術支援ロボットが可能にする高難度な人工膝関節置換術
【手術動画】両十字靱帯を温存し周囲の骨を削るロボット手術

 変形性膝関節症に対する人工膝関節置換術では現在、3社の手術支援ロボットが上市されている。このうち、英国スミス・アンド・ネフューが開発した「NAVIO」およびその後継機種「CORI」を用いると、従来の手術では難度が高くほとんど行われてこなかった、前十字靭帯および後十字靭帯の両方(両十字靭帯)を温存する人工膝関節全置換術(TKA)が可能だ(関連記事:3社それぞれの膝関節手術ロボット、特徴は?)。

 前十字靭帯と後十字靭帯は、膝関節の中央部で大腿骨と脛骨をつなぎ、関節を安定させる役割を担っている。通常のTKAでは、関節面を広く削ってインプラントに置き換えるため、前十字靭帯もしくは両十字靭帯を切除するケースがほとんどだった。両十字靭帯を切除しても通常の歩行にはほとんど影響しないものの、膝の位置覚が失われたり、踏ん張りが利きにくくなる場合も多く、術後にスポーツをする患者などでは膝に違和感や不安定感が残るケースもある。

 両十字靭帯を温存するTKAでは、両十字靭帯を囲むように脛骨の関節面をU字型に削り、正確にインプラントを設置して靭帯バランスを調整する必要がある。精密な骨削りを安定的に行えるロボットを用いることで、熟練した術者でなくても両十字靭帯を温存する手術が可能になった。以下では、NAVIOを用いた両十字靭帯温存型TKAの動画(記事末尾に掲載)を基に、高度な手術を可能にするロボットの腕前を見てみよう。

連載の紹介

シリーズ◎新時代の外科手術
手術支援ロボットの登場や術式の低侵襲化、デバイスや手術室の進化により、外科手術の現場は大きく変化しつつあります。テクノロジーが可能にする「外科手術の未来」。その最先端をご紹介します。

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