英国を代表する脳神経外科医が、医師としての日常をつづったノンフィクション。自分のミスが患者の一生を左右し得る外科医の精神的葛藤、指導医としての苦楽、患者に訴えられた経験、患者になった経験などが本音で語られている。
著者の言葉は、医師としての長年の経験に支えられた真摯なもの。本書は一般向けだが、医師にとっても十分読み応えがある。理想的な外科医に関する筆者の考察に共感する読者も多そうだ。
ヘンリー・マーシュ 著/栗木さつき 訳 2000円+税 NHK出版
ISBN978-4140817032 四六判 356ページ