関節リウマチRA)患者に対するステロイド使用量は最近20年間に大幅に減少し、1980年代前半の平均10.3mg/日から、2000年代前半には平均3.6mg/日と、ほぼ3分の1になっていることが示された。米ニューヨーク大学病院のTheodore Pincus氏らが、米フィラデルフィアでこのほど開催された米国リウマチ学会年次学術集会ACR2009)で報告した。

 研究グループは、大学病院の患者データベースから1980~2004年に診療したRA患者308例を対象とし、治療開始時と開始1年後のステロイド(プレドニゾン)投与量、臨床検査値、身体機能、痛みなどについて、5年ごとの推移を断面的に調べた。

 その結果、治療開始時のプレドニゾン投与量は、1980-1984年には患者の51%が5mg/日、49%が5mg/日超と、全症例が5mg/日以上だったが、後年ほど低用量化が進み、2000-2004年には、86%が5mg/日未満、10%が5mg/日で、5mg/日超だったのはわずか3%だった。

 治療開始時投与量の中央値をみても、1980-1984年には10.3mg/日(n=37)だったが、1985-1989年には6.5mg/日(n=74)、1990-1994年には5.1mg/日(n=77)、1995-1999年には4.1mg/日(n=61)と低下し続け、2000-2004年には3.6mg/日(n=59)と20年間に3分の1になっていた。

 一方、プレドニゾン投与量が5mg/日未満の群と5mg/日以上の群で、治療開始時点と開始1年後の身体機能、痛みと患者の自己申告による総合評価(RAPID 3値)の変化を比較すると、用量が大幅に減少しているにもかかわらず、効果については有意な違いは見られなかった。

 これらの結果についてPincus氏らは、特に1990年代以降、大半のRA患者に対し、治療初期からのメトトレキサート投与が行われるようになったためではないかと推察していた。